奈良市の産後ケアは1泊1,000円で泊まれますが、前日午前10時までに連絡せずキャンセルすると5,000円を請求されます。利用料の5倍です。
奈良市の子育て支援とは、保育料と副食費といった「毎月出ていくお金」を厚く削る一方、一回ごとのサービスには自己負担とルールを明確に置く設計です。無料になる世帯要件が制度ごとに違う点も特徴です。収録している奈良市の13制度から、金額と条件を整理します。
産後ケアは1泊1,000円、キャンセル料に注意
すまいるmamaサポートは、ショートステイ(約24時間)が1泊1,000円で7泊まで、デイケア(約6〜9時間)が1日500円で、ショートステイと合わせて7日までです。アウトリーチ(約2時間)もあります。対象は出産後1年未満の母子。無料になるのは生活保護世帯だけで、それ以外は必ず自己負担が出ます。最大の落とし穴はキャンセル料で、期限後のキャンセルや前日午前10時までに連絡がない場合、ショートステイ5,000円、デイケア2,240円、アウトリーチ1,000円がかかります。
子ども医療費は0円にならず、通院500〜1,000円が残る
対象は18歳に達する日以後最初の3月31日までで、所得制限はありません。ただし一部負担金があり、1医療機関につき月ごとに乳幼児は通院500円・入院1,000円、小学生から高校生世代は通院1,000円・入院1,000円(入院14日未満は500円)です。完全に負担がないのは調剤薬局のみ。差額ベッド代、健康診断、予防注射、入院時食事代、選定療養の特別料金、学校管理下でのけがは対象外です。県外で受診した場合は現物給付が使えず、いったん全額を支払って後から還付を受けます。
第2子以降の保育料は0円、きょうだいの数え方が有利
認可施設を利用する第2子目以降の保育料は0円です。注目すべきはきょうだいのカウント方法で、国基準と違い、所得や年齢にかかわらず生計を一にするすべての子どもを数えます。未就学児は保育所を利用しているかどうかを問わずカウントされるため、上の子が大きくても第2子扱いになります。所得制限はありません。対象は認可施設のみで、認可外保育施設と新制度未移行の私立幼稚園は外れ、給食費は別制度です。
副食費は第3子以降に月5,100円まで助成
免除の対象外で第3子目以降にあたる子どもには、副食費が月5,100円を上限に助成されます。年額換算で最大61,200円。実際の副食費が上限を下回る場合はその額までです。徴収免除のほうは基準が細かく、教育認定では市民税所得割課税額の合算が77,101円未満または小学3年修了前の第3子以降、保育認定(3〜5歳児)では57,700円未満、ひとり親・在宅障がい者世帯は77,101円未満が目安になります。判定は4月〜8月が前年度課税額、9月〜翌年3月が当年度課税額と切り替わります。
家事サポートは1時間500円、市が3,300円を負担
エンゼルサポート事業の家事サポートは1時間500円で、差額の3,300円を市が負担します。生活保護世帯・非課税世帯・ひとり親世帯・多子世帯は無料です。利用時間は区分1(産前から子どもが1歳まで)と区分2(1歳から就学まで)でそれぞれ標準30時間。平日午前8時から午後6時、1時間単位で1回最大2時間・1日1回までという枠があるため、まとめて使うことはできません。
ファミサポの助成は対象世帯限定、月10時間まで
ファミリー・サポート・センターの利用料助成は、非課税世帯、生活保護世帯、児童3人以上を扶養する世帯、ひとり親世帯、多胎児世帯に限られます。助成額は1人目が最初の1時間400円・以降30分ごと200円、2人目以降は最初の1時間200円・以降30分ごと100円で、全額ではありません。上限は1世帯ひと月10時間分まで。申請日で開始時期が変わり(15日までなら翌月1日、16日以降なら翌月16日)、4月以降も使うには3月15日までの再申請が必要です。
学童は月5,000円、延長とおやつ代は別
市立放課後児童クラブ(バンビーホーム)は通常保育が月5,000円(年額60,000円)、17時から19時の延長保育が月2,000円、おやつ代が月1,500円で、後ろ2つは別途必要です。きょうだい利用は2人目が半額、3人目は無料になりますが、減免には申請書と添付書類が要ります。保護者の就労要件は週3日以上かつ午後3時までの勤務です。
病児保育は1日2,000円、一時預かりは施設ごとに差が大きい
病児・病後児保育は1日2,000円に食事・おやつ代の実費が加わります。生活保護世帯と非課税世帯には免除制度があります。利用には施設への事前登録と、医師の診察を受けて取得する「医師連絡票」が必要です。一時預かりは1日あたり約1,800円から5,000円と施設によって幅があり、対象年齢も「生後3か月から」「1歳から2歳」などまちまちなので、申し込む前の確認が欠かせません。
産婦健診は5,000円×2回、聴覚検査は生後28日以内
産婦健康診査は産後2週間と産後1か月の2回、各上限5,000円です。対象は産後8週6日以内で、保険診療分と文書料は対象外。新生児聴覚検査は初回のみで、自動ABR上限4,000円、OAE上限1,500円。生後28日を過ぎた検査と再検査は対象外です。生後4か月未満の家庭への助産師・保健師による訪問は無料で受けられます。就学援助は新入学学用品費が小学1年生64,300円・中学1年生81,000円、修学旅行費が実費(上限20万円)で、所得基準は3人世帯で約262万円です。
奈良市をどう見るか
効くのは保育料と副食費です。第2子以降のカウントが国基準より広く、所得制限もないため、きょうだいのいる世帯では実額が大きく変わります。弱いのは一回ごとのサービスで、子ども医療費に一部負担金が残り、産後ケアもファミサポも無料になる世帯が限定されています。とくに産後ケアのキャンセル料5,000円と、ファミサポ助成の3月15日再申請は、条件を見落とすと損が出る箇所です。