徳島市は大阪・京都・兵庫から移り住んでも、2人以上世帯に50万円、子ども1人につきさらに50万円を出します。
徳島市の子育て支援とは、移住と不妊治療に厚く配分する一方、医療費では小さな自己負担を残す制度群です。収録している徳島市の15制度から、金額と条件を整理します。
移住支援金は東京圏100万円・大阪圏50万円の二本立て
東京圏からの移住は単身60万円、2人以上世帯100万円、18歳未満の帯同者1人につき100万円加算。移住前10年間のうち東京23区に通算5年以上在住か、東京圏から23区へ通勤していたことが要件で、5年以上居住する意思も必要です。大阪圏(京都府・大阪府・兵庫県)からは単身30万円、2人以上世帯50万円、帯同者1人につき50万円加算で、大阪圏への通算5年以上の在住と直前1年以上の継続在住が条件です。いずれも就業、専門人材、テレワーク、関係人口、創業のいずれかに該当する必要があり、一般の就業は県指定の対象法人で週20時間以上の無期雇用が条件です。
生殖補助医療は1回10万円、市内1年以上の住民票が前提
保険適用の体外受精・顕微授精等が対象で、1回の治療につき上限10万円。妻が40歳未満なら子ども1人あたり6回、40歳以上43歳未満なら3回までです。対象は保険適用分の自己負担のみで、差額ベッド代や文書料は対象外。治療開始日の1年以上前から申請日まで継続して徳島市に住民票があること、治療開始時に妻が43歳未満、他自治体から同種の助成を受けていないこと、市税の滞納がないことが要件です。不育症治療費助成は自己負担の全額を1回あたり最高5万円まで、妻が40歳未満は通算6回、40歳以上43歳未満は3回まで。こちらも1年以上の住民票が必要です。
子ども医療費は3歳から月600円の自己負担
0歳から2歳は自己負担なしですが、3歳以上は通院時に1医療機関につき1か月600円の自己負担が原則必要です。入院と調剤に自己負担はありません。対象は18歳の誕生日以降の最初の3月31日まで。ただし令和7年12月31日までは中学校卒業までで、拡大はそれ以降です。ひとり親家庭等医療費助成は入院が自己負担なし、通院は1レセプトごとに1,000円の自己負担で無料ではありません。児童扶養手当受給水準に準じた所得制限があり、食事代や差額ベッド代は対象外です。
保育料は子が2人以上で半額、3人以上なら第3子から無料
扶養する子が2人以上の世帯は保育料が半額、3人以上の世帯は第3子以降が無料です。この軽減は認定区分や施設種別、階層を問わず適用されます。市立施設の副食費(1号3,500円/月、2号4,500円/月)の免除は、年収360万円未満相当(市民税所得割57,699円以下)の世帯、ひとり親世帯等で所得割77,100円以下の世帯、上位2子が就学前で認可施設を利用している第3子以降に限られます。
病児保育は1日1,800円、非課税なら無料
1日1,800円、市町村民税が均等割のみの世帯は900円、生活保護世帯と市民税非課税世帯は無料です。利用には医師が「保育可能」と記入した申請書が要ります。一時預かりも1日1,800円(給食費込み)ですが、保育の実施対象の児童は使えません。傷病や冠婚葬祭等の緊急利用は発生から7日間、一般利用は週3日が上限です。
ファミサポは1時間500円、2人目以降は無料
依頼会員の利用料は子ども1人1時間500円、令和8年1月以降は2人目以降が無料です。提供会員への報酬(1時間900円、2人目以降450円)との差額を市が補助する仕組み。対象地域は徳島市のほか小松島市、勝浦町、上勝町、佐那河内村、石井町、神山町に限られ、地域外の人は使えません。事前の会員登録が必要です。
産後ケアは回数だけ決まっていて、料金は非公表
宿泊型(1泊2日を1回)と通所型は合わせて出産1回につき7回、訪問型は1回が上限です。対象は産後1年未満の母と赤ちゃん。利用料はページに記載がないため市への確認が必要です。委託施設以外なら、いったん全額を支払い償還払いの手続きになります。
就学援助の学用品費は小学校11,630円・中学校22,730円
年額で小学校11,630円、中学校22,730円。ほかに給食費(中学校は実費)、通学費、修学旅行費、校外活動費、医療費も支給されます。認定の目安は生活保護基準の1.2倍未満の所得で、2人世帯176万円から6人世帯380万円の限度があり、家賃月額45,600円を上限に加算する二次審査もあります。令和8年度の小学校給食費は保護者負担がないため対象外です。
奨学金は貸与型、募集は年度で締め切られる
県内大学は月額20,000円、県外大学は月額30,000円の無利子貸与で、給付ではなく返還が必要です。入学前1年以上徳島市に居住し、生計維持者が市内在住であることが条件。令和8年度の募集は終了しており、次年度の時期は学校教育課への確認が必要です。市立高校の減免は入学考査料と入学料が全額免除、授業料は申請の翌月から学年末まで免除されますが、高等学校等就学支援金の受給者は対象外。家計急変の場合は基準額(4人世帯254万6,400円など)以下が必要で、2年目以降も再申請が要ります。
住宅リフォームは移住目的なら上限30万円
移住・定住目的で中古住宅を購入してリフォームする場合は工事費の30%で上限30万円(区分C)または20%で上限20万円(区分B)。すでに市内に住む人の自己所有住宅の改修は12%で上限12万円(区分A)にとどまります。工事費は税抜50万円以上、市内業者に依頼すること、交付決定通知を受けてから着工することが要件で、過去に同補助金を受けた人は対象外です。
徳島市をどう見るか
徳島市は「外から来る人」と「これから産む人」に予算を寄せています。移住支援金の二本立て、生殖補助医療1回10万円、保育料の多子軽減は実利が大きい。一方で、すでに住む世帯の日常コストはゼロにはなりません。子ども医療費は3歳以上で月600円、ひとり親の通院は1レセプト1,000円、住宅リフォームは自己所有だと上限12万円。産後ケアに至っては料金が公表されていません。不妊治療も移住も「1年以上の住民票」「5年以上の居住意思」という時間の要件が効くため、引っ越してすぐ使える制度は多くないと見ておくのが正確です。