子どもが5人目なら、誕生祝い金だけで総額200万円が支払われる市があります。
豊後高田市の子育て支援とは、出生順位と居住継続に強く連動した現金給付の体系です。生まれた瞬間に全額が出るのではなく、市内に住み続けることを条件に分割で積み上がる設計です。収録している豊後高田市の18制度から、金額と条件を整理します。
誕生祝い金は第1・2子10万円、第5子以降200万円
子育て応援誕生祝い金は、子ども1人あたりの総額が第1・2子10万円、第3子50万円、第4子100万円、第5子以降200万円です。ただし妊娠時・出産時・1歳・2歳・3歳に分割支給されます。各支給の基準日時点で子と保護者の双方が市内に住民票を持っていることが条件で、途中で転出すればそれ以降は支給されません。200万円は3歳まで市内に住み続けた場合の金額です。
入学祝い金は小・中・高の各入学時に5万円
子育て応援入学祝い金は新1年生1人あたり5万円で、小学校・中学校・高等学校のそれぞれの入学時に受け取れます。保護者が市内に住所を持ち児童と同居し、交付決定日以降も引き続き市に住む意思があることが条件で、市外の学校に入学する場合は学生証等の写しが必要です。
医療費は18歳年度末まで、入院時の食事代も無料
子ども医療費助成は、0歳から18歳到達後最初の3月31日まで保険診療分の自己負担額が全額助成されます。入院時の食事代も無料ですが、対象は令和6年7月1日以降の入院分からです。無料になるのは保険診療分だけで、健診・予防接種・文書料は対象外。県外の医療機関では窓口でいったん支払い、後日払い戻しの申請が必要です。
産後ケアは訪問型1回1,000円、合計7回まで
産後ケア事業の自己負担は、訪問型が1回1,000円、デイサービス型が1,900円+食事代、宿泊型が3,400円+食事代で、母子1組で合計7回まで利用できます。対象はおおむね生後6か月未満で、産後の心身の不調や授乳困難などの理由に該当し、市の審査で利用決定を受けた方に限られ、誰でも自動的に使えるわけではありません。
病児保育は1日1,500円、非課税世帯は無料
病児保育室なないろは1日1,500円(半日1,000円)、病後児保育の天使のゆりかごは5時間まで750円で、以降1時間ごとに150円加算されます。生活保護世帯と市町村民税非課税世帯は減免で無料ですが、課税証明書等の提出が必要です。事前の利用登録と医師記入の申請書が要るため、当日思い立っても間に合いません。ファミリー・サポート・センターは平日8時から18時が1時間600円、それ以外と土日祝・病児は700円、ひとり親家庭や非課税世帯などは300円・400円です。
不妊治療助成は年20万円、ただし居住1年以上が必要
不妊治療費の助成は1組の夫婦につき1年度あたり上限20万円ですが、これは大分県の助成を受けた後の差額に対するものです。夫婦のいずれかが申請時に市内に1年以上住所を持ち、市税の滞納がないことが条件で、転入直後には使えません。
移住支援金は申請時期で額が半分近く変わる
移住支援金は世帯100万円・単身60万円で、18歳未満の子1人につき最大200万円の加算があります。ただし子育て加算が1人100万円になるのは、東京圏出身で令和8年4月1日から6月30日までに申請した場合だけです。7月1日以降は単身・世帯とも60万円、子育て加算は1人30万円(最大60万円)に下がります。おおいたジョブナビ経由の就職またはテレワーク継続、39歳以下または18歳未満の子、5年以上の定住約束が条件で、予算上限に達し次第締切です。
愛ターンお婿さん奨励金は10万円、新婚生活応援金と併用できる
妻の実家が豊後高田市にあり、夫が県外からIターン転入した夫婦には10万円(子育て世帯は商品券等1万円分を加算)が出ます。転入から1年以内の申請、5年以上の居住予定、夫婦いずれかが50歳未満が条件で、転勤による転入は対象外です。婚姻日から1年以内なら新婚生活応援金10万円も別途受けられます。こちらは1回限りで、婚姻届提出日から1年を過ぎると申請できません。
リフォーム補助は三世代同居型で上限85万円、所得要件に注意
高齢者・子育て世帯リフォーム支援事業補助金は、高齢者バリアフリー型が補助率20%で上限50万円、子育て支援型が20%で上限60万円(子3人以上は70万円)、三世代同居支援型が50%で上限85万円(同95万円)です。所得要件があり、バリアフリー型は世帯全員の年間所得350万円未満、子育て支援型は600万円未満。交付決定後に着工し12月末までに完了させる必要があり、予算上限に達し次第終了です。空き家バンク物件の改修は別枠で上限40万円。入居決定前は申請できず、着工前の申請と市内業者の施工が必須です。
大学等就学支援金は年5万円、対象は高田高校卒業生のみ
大学等就学支援金は学生1人につき年額5万円ですが、対象は高田高校を卒業した学生を扶養する市内在住の親等に限られます。年齢制限も細かく、大学生は申請時点で22歳未満、短大3年生は21歳未満、短大2年生は20歳未満で、申請者に市税の滞納がないことも条件です。ひとり親家庭等にはランドセル購入助成2万円があり、入学前年度の12月1日時点で受給資格者証の交付を受けている必要があります。子育て世代ステップファミリー応援金は婚姻届提出から1年以内の申請が条件ですが、金額は公式ページに記載がなく、市へ確認が必要です。
豊後高田市をどう見るか
強いのは出産と住宅です。第3子以降の誕生祝い金、三世代同居リフォームの上限85万円、移住支援金の子育て加算は、踏み込んだ金額と言えます。一方でそのほとんどが「市内に住み続けること」を条件にした分割払いや定住約束と結びついており、短期滞在では額面通りに受け取れません。日々の負担軽減という点では、産後ケアやファミサポの自己負担が特別に安いわけではなく、審査や事前登録の手間もあります。移住支援金の申請期限、リフォームの着工前申請、不妊治療助成の居住1年要件など、一日のずれで数十万円が消える条件が多い点も見落とせません。腰を据えて住む前提なら金額は大きく、様子見の転入には向かない設計です。