東京23区から高岡市へ移り住み、18歳未満の子どもを2人連れていくと、移住支援金は1世帯100万円に子ども加算200万円が乗って合計300万円になります。
高岡市の支援制度とは、移住と住宅取得に大きな一時金を集中させ、子育ては妊娠前の健診から産後ケアまで薄く長く支える、という二本立ての構成です。収録している高岡市の18制度から、金額と条件を整理します。
東京23区からの移住は単身60万円、子ども1人につき100万円加算
高岡市移住支援金は、1世帯につき単身60万円、2人以上世帯100万円、18歳未満の帯同者1人につき100万円が加算されます。条件は、移住直前10年間のうち通算5年以上、かつ直前1年以上、東京23区に在住または23区へ通勤していたこと。転入後も、県の就業マッチングサイト掲載求人への就職、プロフェッショナル人材事業の利用、自己の意思によるテレワーク移住、UIJターン起業支援事業の交付決定のいずれかに該当する必要があります。子ども加算は令和5年4月1日以降の転入が対象です。
23区以外の県外からは10万〜30万円にとどまる
たかおかウェルカム移住支援金は、単身10万円、2人以上世帯20万円、18歳未満を含む世帯30万円で、いずれも1回限りです。令和6年4月1日以降に富山県外から転入し、就業・起業・就農した人が対象で、直前10年間のうち通算5年以上かつ直前1年以上の県外居住が要件。高岡市移住支援金を受けている場合は交付されません。同じ「県外からの移住」でも、23区かどうかで桁が変わります。
住宅補助は着工前申請が絶対条件、まちなか区域で最大50万円
たかおか暮らし支援事業は、まちなか区域で最大50万円、居住誘導区域で最大20万円。新築、建売・分譲マンション、中古住宅の購入、リフォームが対象で、昭和56年6月以降に建築された建物であることが条件です。最大の落とし穴は、工事着工前・所有権移転前の事前申請が必須で、着工後の申請は認められない点。若年UIJターン世帯、29歳以下の新婚世帯、若年子育て世帯は加算対象です。
空き家バンク住宅取得支援事業は、居住誘導区域内の空き家バンク登録物件に限り、取得費の5%・上限20万円。申請期限は所有権移転日から3か月以内です。
結婚新生活支援の30万円は、引越業者への運送費だけ
対象は令和8年4月1日から令和9年3月31日までに婚姻届を提出し、市内に新居を構える世帯。夫婦ともに婚姻時39歳以下、合計所得500万円未満、市税の滞納なしが条件です。使えるのは引越業者・運送業者に支払った運送費のみで、レンタカーでの自力運搬、友人による無償の手伝い、不用品の処分費用は対象外。さらに夫婦双方が、ライフデザイン、プレコンセプションケア、妊娠・出産相談、家事育児分担のいずれかのセミナーを1つ受講する必要があります。
妊娠前の健診が3万円相当無料、妊娠・出産で現金10万円
プレ妊活健診費用助成は、夫婦1組につき1回限りで3万円相当の健診が無料。申請時に妻が40歳未満、婚姻から3年以内が条件で、受診券の交付から3か月以内に受診しなければなりません。標準項目以外を追加すると自己負担が生じます。
あんしん出産・子育て応援事業は、妊娠届出時に5万円、出産後に子ども1人につき5万円。令和7年4月1日以降の妊娠届出が対象で、流産・死産の場合も届出時の給付は受けられます。届出後に転出した場合は原則として転出先からの支給になり、二重には受け取れません。
不妊・不育の助成は「1年以上居住」と市税滞納なしが前提
特定不妊治療費助成は、令和8年4月1日以降に開始した治療で1回あたり治療費上限7万5千円、文書料上限1万円、先進医療上限3万5千円。回数は治療開始時の妻の年齢が40歳未満なら子1人につき6回、40歳以上43歳未満なら3回までです。不育症治療費助成は1年度につき上限30万円で、差額ベッド代や入院中の食事代は対象外。どちらも市内に1年以上居住または居住予定であること、世帯員に市税の滞納がないことが求められます。
産後ケアの訪問型は1日1,000円、非課税世帯は無料
課税世帯の自己負担は宿泊型1泊6,600円、日帰り型1日3,200円、訪問型1日1,000円。宿泊型・日帰り型は産後4か月まで、訪問型は産後1年まで、各サービス最大7日です。市民税非課税世帯と生活保護世帯は無料で、さらに1回2,500円まで減額される利用券が5枚交付されます。
産前産後ヘルパー派遣事業は1回2時間以内1,500円、通算5回まで。里帰り先など一時滞在先では使えず、乳児だけを預けることや換気扇清掃などの大掃除も依頼できません。
こども医療費は18歳年度末まで、所得制限なし
保険診療の自己負担分を上限なく助成し、所得制限は設けていません。ただし健診・予防接種・入院時の食事代は対象外です。副食費は所得や出生順に応じて月額5,100円を上限に免除。一時預かりは1日約2,400円、半日約1,400円で、生後4か月以上かつ他施設に入所していない児童が対象です。就学援助とおむつ券は金額の記載がなく、市へ確認が必要です。
高岡市をどう見るか
弱いのは、23区以外から移る人への扱いです。同じ県外移住でも支援金は30万円が上限で、100万円単位の差がつきます。効くのは、住宅と移住を重ねられる点。まちなか区域で家を取得し、23区から子連れで移れば、一時金の合計は現実的に数百万円規模になります。ただし住宅は着工前申請、空き家バンクは移転後3か月、プレ妊活健診は受診券から3か月と、期限で落ちる制度が並びます。金額より先に、申請のタイミングを確認すべき自治体です。