子どもが熱を出して預ける病児保育が、久留米市では利用料0円です。しかも無料になるのは市民だけでなく、大川市や小郡市など協定を結んだ8市町村の住民も同じ扱いです。
久留米市の子育て支援とは、日々の預かりと就学のつまずきを現金・現物で薄く広く支える一方、医療費や産後ケアには年齢や課税状況に応じた自己負担を残す設計です。収録している久留米市の13制度から、金額と条件を整理します。
病児保育は0円、ただし食事代と診療費は別
対象は0歳から小学6年生までの病気・回復期のこどもで、久留米市と協定市町村(大川市、小郡市、うきは市、朝倉市、筑前町、東峰村、大刀洗町、大木町)の在住者は利用料が無料です。注意点は2つで、食事代と医師の診療費は別途かかる場合があること、そして利用前に施設での登録が必要なことです。熱が出てから登録では間に合いません。
子ども医療費は中学生まで、小学生は通院月1,000円・中学生1,600円
所得制限はありません。完全に負担がないのは就学前の通院と全年齢の入院で、小学生は通院が1か月1,000円、中学生は1か月1,600円の自己負担が残ります。対象は中学校3年生までで、高校生年代は含まれません。
ひとり親家庭等医療は通院月800円、所得208万円の線
小中学生の通院は1か月800円が上限、入院と薬局は自己負担なしです。ただし所得制限があり、扶養親族0人の場合は受給者本人の所得が208万円未満であることが必要で、扶養親族1人につき38万円ずつ加算されます。判定は前年(1月から9月の申請は前々年)の所得で行われます。
保育料は第2子半額・第3子無料、ただし数え方に年収360万円の分岐
多子軽減は第2子が半額、第3子以降が無料です。落とし穴は数え方で、原則は小学校就学前の範囲できょうだいをカウントするため、上の子が小学生になると下の子のカウントが繰り上がってしまいます。ただし年収約360万円未満相当の世帯はこの年齢制限がなくなり、生計を一にするこどもであれば年齢に関係なく数えられます。きょうだいで施設や認定区分が違っていても対象です。
産後ケアは課税世帯だと1泊2日2,200円・デイ1日1,000円
無料になるのは市民税非課税世帯と生活保護世帯のみです。課税世帯はショートステイが1泊2日につき2,200円、デイサービスが1日1,000円かかります。回数の上限はショートステイ最大6泊7日、デイサービス最大7日。対象は母子ともに市に住民票があり、生後1年以内の乳児とその母です。
ファミリー・サポートは1時間600円、早朝夜間と日祝は800円
月曜から土曜の9時から18時が1時間600円、7時から9時と18時から21時、日曜・祝日・盆正月は800円です。生後3か月から小学6年生まで、久留米市・うきは市・大木町・大刀洗町に在住または勤務していれば使えます。ひとり親家庭等(所得制限あり)、生活保護世帯、市町村民税非課税世帯には利用料の一部助成があります。
結婚新生活支援は29歳以下なら最大60万円、30代は半額の30万円
夫婦ともに29歳以下なら最大60万円、夫婦ともに39歳以下なら最大30万円です。対象は令和8年1月1日から令和9年2月26日に婚姻届が受理され、申請日に夫婦ともに市内に居住・住民登録している世帯。夫婦の合計所得500万円未満、市税の滞納なし、3年以上の定住意思が要件で、ライフデザイン支援講座やプレコンセプションケアなど指定講座の受講等も必要です。公的家賃補助を受けている場合や同種補助金の受給歴がある場合は対象外、予算上限に達した時点で終了します。
空き家リフォームは子育て世帯が誘導区域内なら最大100万円
工事費の50%が補助され、上限は居住誘導区域内50万円、区域外30万円、子育て・若年世帯が誘導区域内に住む場合のみ100万円です。対象は6か月以上居住されていない耐震性のある空き家で、市内事業者が施工する工事経費10万円以上の工事。契約・着工前の申請が必須で、着工後は認められません。住宅リフォーム助成事業も同じく契約・着工前の申請と市税の滞納なしが要件ですが、補助額と申請期限は住宅政策課への確認が必要です。
高校進学と就学の現金支援
久留米市奨学金は入学一時金として公立高校30,000円、私立高校45,000円の給付(返還不要)です。令和7年度から月額の奨学金は終了し一時金に重点化されたため、在学中の継続支給はありません。就学援助は給食費が全額支給、学用品費が学年により年額13,230円から27,310円、新入学学用品費が小学校40,600円・中学校47,400円、修学旅行費は小学校上限21,490円・中学校上限57,590円です。所得の目安は4人世帯で年収約436万円ですが、超えていても世帯状況によって対象になる場合があります。
久留米市をどう見るか
効くのは病児保育です。0円かつ協定市町村まで広げているのは全国的にも強く、共働き世帯の「病気になった日」の損失を直接減らします。就学援助の単価も明示されていて使いやすい部類です。弱いのは医療費で、対象が中学3年生までにとどまり、小中学生の通院には月1,000円から1,600円の自己負担が残ります。産後ケアも課税世帯には実費が出ます。そして久留米市を使ううえで最大の注意点は、結婚・住宅系の補助が予算上限と契約前申請で固められていることです。一時保育・学童保育所・住宅リフォーム助成は金額が公表されておらず、各施設や住宅政策課への確認が前提になります。動きたい日の1か月前から調べ始めるのが現実的です。