札幌市は北海道の道庁所在地であり、人口約195万人を擁する政令指定都市です。都市としての利便性と北海道の豊かな自然を兼ね備え、子育て世帯にとって暮らしやすい環境が整っています。市は独自の子育て支援策を積極的に展開しており、医療費助成の拡充や保育料の軽減、給付型奨学金など、妊娠期から進学期まで切れ目のない支援を用意しています。ここでは札幌市が実施している主な支援制度を、分野ごとに詳しく紹介します。
子ども医療費助成――高校生世代まで幅広く対象
札幌市では子ども医療費助成の対象を段階的に拡大し、現在は高校生世代(18歳到達後の最初の3月31日)まで通院・入院の医療費を助成しています。医科の初診時580円・歯科の初診時510円の一部負担のみで受診でき、再診や調剤薬局での薬代、柔道整復・鍼灸の施術、入院費については自己負担がありません。所得制限も撤廃されており、すべての子育て世帯が対象です。子どもが急に体調を崩したときでも、費用を気にせず早めに受診できる体制が整っています。
保育料の独自軽減と第2子以降の無償化
国の幼児教育・保育無償化は3〜5歳児が対象ですが、札幌市は0〜2歳児についても独自の軽減策を講じています。第2子以降の保育料は、きょうだいの年齢や同時在園の条件に関わらず一律無料です。国の制度ではきょうだいの年齢差によって第2子扱いにならないケースがありますが、札幌市は年齢要件を撤廃しているため、年の離れたきょうだいがいる家庭でも恩恵を受けられます。第1子についても国基準より低い保育料が設定されており、共働き世帯にとって保育コストの負担が軽い都市といえます。
妊娠・出産から産後までの切れ目ない支援
妊婦健診は14回分の受診票が交付され、道内の契約医療機関では受診票を提示するだけで費用の大部分が公費で賄われます。出産後は産後ケア事業として宿泊型・日帰り型・訪問型の3つの形態があり、助産師から授乳や育児の相談を受けながら心身の回復を図れます。低所得世帯には自己負担額の軽減措置もあります。
不妊治療についても支援が充実しています。保険適用の生殖補助医療と併用した先進医療の自己負担額の7割(1組あたり上限35,000円)を助成するほか、遠方から通院する場合の交通費助成もあります。不育症治療費の助成は1回の治療につき上限10万円で、助成回数や通算期間に制限がない点が大きな特徴です。治療が長期にわたる場合でも、回数を気にせず制度を利用し続けることができます。
病児・病後児預かりでは、3時間を超えた利用分について30分あたり350円の減額があり、長時間利用するほど負担が軽くなる仕組みです。子どもショートステイは、保護者の病気や出張で一時的に養育できないときに児童福祉施設や里親宅で泊まりで預かる制度で、世帯の課税状況に応じて利用料が軽減されます。
住まいの支援――高断熱住宅に最大220万円
札幌版次世代住宅補助制度では、市独自の断熱基準を満たす高断熱の戸建て住宅を新築する場合に、プラチナ等級で220万円、ゴールド等級で180万円の補助金が交付されます。北海道では冬の暖房費が家計の大きな負担になりますが、高い断熱性能を備えた住宅を建てることで光熱費を長期的に抑えられます。新築を検討中の方は、この補助制度を活用して省エネ性能の高い家づくりを検討してみてください。
教育支援――返済不要の給付型奨学金
札幌市奨学金は返済不要の給付型で、高校生には国公立で月5,000円・私立で月8,000円、大学生には国公立で月6,000円・私立で月9,000円が毎月支給されます。1年生には入学支度資金として私立大学21,000円、国公立大学14,000円なども別途支給されます。就学援助制度では、経済的に困難な世帯に対して学用品費・給食費・修学旅行費・校外活動費などが費目ごとに援助されます。電子申請にも対応しており、認定されると申請月分からさかのぼって支給が受けられます。
東京圏からの移住を検討している方へ
UIJターン就職移住支援事業では、東京圏から札幌市に移住して就業・起業・テレワークをする方に支援金を交付しています。世帯での移住なら60万円、単身なら30万円、さらに18歳未満の子ども1人につき10万円が加算されます。札幌市の充実した子育て・住まい支援と組み合わせることで、移住にかかる初期費用の負担を抑えながら新生活をスタートできます。