認可保育園でなくても構いません。旭川市は認可外施設に預ける第2子以降に、年間264,000円までを補助します。
旭川市の子育て支援とは、認可外保育や先進医療といった制度のすき間に補助を当てつつ、多くの制度に所得基準を置いた構成です。収録する13制度から、金額と条件を整理します。
認可外保育の補助は第2子以降で年264,000円
旭川市認可外保育施設利用者補助金は、第1子が月額保育料の50%相当で月上限11,000円(年132,000円)、第2子以降は100%相当で月上限22,000円(年264,000円)です。対象は認可外保育施設と月単位または年単位の契約を結んで児童を預けている世帯です。ただし所得要件があり、ひとり親世帯等は市民税所得割額77,100円以下、その他の世帯は57,699円以下。これを超えると受けられません。3歳未満児は保育の必要性の認定が必要で、実際に支払った保育料が上限額を下回る場合はその額までです。
先進不妊治療は1回35,000円、交通費も5回分出る
旭川市先進不妊治療費助成事業は、1回の治療につき先進医療費の10分の7(上限35,000円)です。加えて交通費が往復距離の3分の2相当額で、1回の治療につき5回分まで出ます。対象は保険診療の生殖補助医療とあわせて先進医療を受けた夫婦(事実婚を含む)で、令和6年4月1日以降に開始した治療に限られます。保険診療と併せず単独で実施した先進医療は対象外。回数は治療開始時の妻の年齢で決まり、39歳までは1子ごとに6回、40〜42歳は3回、43歳以上は対象外です。
子ども医療費は18歳年度末まで、所得制限なし
子ども医療費助成は、0歳から18歳に達する日以後最初の3月31日までの子どもを対象に、保険診療の一部負担金の全額を助成します。所得制限はありませんが、生計維持者の所得確認は必要です。対象外の範囲は細かく、健康診断、予防接種、入院時の食事代、紹介状なしの大病院受診時の特別料金、学校管理下のけが、第三者行為による傷病は助成されません。
ひとり親家庭の医療費は、親の通院が対象外
ひとり親家庭等医療費助成は、18歳年度末までの児童が保険診療の自己負担分の全額、親は入院および指定訪問看護分が対象です。親の通院が対象外である点は見落としやすい条件です。生計維持者の所得が基準額未満であることが条件で、扶養0人236万円、1人274万円、以降1人につき38万円加算されます。18歳年度末を過ぎると、市民税非課税世帯は自己負担なし(訪問看護は1割)、課税世帯は1割負担です。
妊婦健診の受診票は無料券ではなく上限額つき
妊婦健康診査費用助成は、健診14回分(初回24,790円、2回目以降1,010円〜6,670円)と超音波検査6回分(1回5,300円)を上限に助成します。受診票は無料券ではなく助成上限額が決まっており、超えた分は自己負担です。市外から転入した場合は受診票の差し替え手続きが必要です。低所得の妊婦に対する初回産科受診料助成事業は、生活保護受給世帯または市民税非課税の方を対象に、初回産科受診料の自己負担額を上限10,000円で助成します。対象は初診料・診察料・超音波検査・尿検査の自己負担分のみです。
産後ケアは訪問・日帰り1,000円、無料化には申請書が要る
産後ケア事業の利用者負担は、宿泊型1泊3,000円、日帰り型1日1,000円、訪問型1回1,000円です(多胎児世帯はそれぞれ3,300円・1,100円・1,100円)。利用は1回の出産につき原則7日以内で、3類型の合算です。食事代は別途自己負担。市民税非課税世帯・生活保護世帯は減額申請書を提出すると無料になりますが、出さなければ自動では無料になりません。産前・産後ヘルパー事業は1回(連続した1時間以上2時間以内)につき500円で、出産1回につき20回、多胎児は40回まで、1日1回までです。利用できるのは平日午前8時から午後6時に限られ、夜間や休日は使えません。
病児保育は1日2,000円、給食費と送迎は別料金
病児保育事業は、病児対応型が5時間超2,000円(2日目以降1,000円)・5時間以内1,000円、病後児対応型が5時間超1,700円(2日目以降850円)・5時間以内850円です。別途、給食費が1日300円、送迎サービスが1日500円かかります。対象は保育所等に通う生後5か月から小学校3年生までで、麻しんの児童と新型コロナウイルス陽性者は当面利用できません。連続利用は原則7日以内。生活保護世帯と前年度市町村民税非課税世帯などは利用料が免除されます。
就学援助は新入学用品費が小学生62,030円・中学生78,730円
就学援助制度は、学用品費等が小学生年額15,500円・中学生年額27,310円、新入学用品費が小学生62,030円・中学生78,730円、学校給食費は保護者負担分の全額、修学旅行費・通学費は実費です。対象は、生活保護が停止・廃止された世帯、同居者全員の市町村民税が非課税または減免された世帯、世帯員の合計所得が基準所得額以下(2人世帯217万1,200円〜12人世帯633万8,500円)の世帯です。認定時期によって対象外となる費目があります。
移住の下見は割引のみ、伝え方で金額が変わる
ちょっと暮らし滞在施設は宿泊費が施設ごとに異なり、移住検討者向け特典として2泊以上15%割引、3泊以上10%割引、500円割引などを設定する施設があります。予約時に「ちょっと暮らしのHPを見た」と伝えることが条件の施設もあり、黙って予約すると割引が効きません。要件を満たせば別途「旭川市生活体験滞在費助成金」を申請できます。なお不育症治療費の助成と子育て短期支援事業は金額が公表されておらず、市へ確認が必要です。後者は利用前の事前登録が要ります。
旭川市をどう見るか
旭川市が効くのは、認可外保育の第2子以降で年264,000円という補助と、交通費まで見る先進不妊治療の助成です。どちらも他制度からこぼれる層を拾っています。弱いのは所得基準の多さで、認可外補助もひとり親医療も就学援助も所得で線を引きます。さらに非課税世帯の産後ケア無料化は減額申請書を出して初めて適用され、妊婦健診の受診票も上限額つきです。旭川市は、まず所得で対象かを確かめ、そのうえで申請書を一枚多く出す自治体です。