静岡市は人口約68万人の政令指定都市で、温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、東京・名古屋いずれへも新幹線で約1時間というアクセスの良さが魅力です。市は移住支援から子育て・教育まで幅広い独自制度を設けており、特に移住支援金の手厚さ、中山間地域の妊産婦への交通費補助、病児保育の送迎対応など、他市にはあまり見られない特色ある支援が充実しています。
移住支援――東京圏からの移住で最大400万円規模
静岡市の移住支援は二つの制度が柱になっています。まず移住・就業補助金は東京23区からの移住者が対象で、世帯100万円・単身60万円に18歳未満の子ども1人あたり100万円が加算されます。加えて移住者住宅確保応援補助金では、住宅取得や賃借費用として東京圏からの2人以上世帯に100万円(子ども1人あたり100万円加算、上限400万円)が交付されます。
注目すべきは、東京圏以外からの移住にも支援があることです。東京圏以外からの世帯にも50万円(子ども1人あたり50万円加算、上限200万円)が用意されており、全国どこからの移住でも支援を受けられる間口の広さが静岡市の特徴です。二つの制度を合わせると、子ども2人の家族で東京圏から移住する場合、相当額の支援金を受け取れる計算になります。
結婚新生活への最大80万円の支援
結婚新生活スマイル補助金は、新婚世帯の住宅取得・リフォーム・賃借費用と引越費用を合わせて最大80万円補助する制度です。全国的に見ても上限額が高く、住まいにかかる初期費用の負担を大きく減らせます。結婚を機に静岡市で新生活を始める世帯にとって、家計の立ち上がりを力強く支える制度です。
子ども医療費と保育料の負担軽減
子ども医療費助成は18歳到達後の最初の3月31日まで対象で、入院は全年齢で自己負担なし、通院は年齢帯によって1回500円の負担が生じる場合があります。保育料は0〜2歳児クラスの第2子以降を全額無料としており、きょうだいの年齢に関わらずカウントされます。
認可外保育施設を利用する第2子以降にも月額19,000円(年額換算で最大228,000円)まで利用料を助成する独自制度があります。認可施設と認可外施設の負担差を市が埋める仕組みで、認可保育所に入れなかった場合でも保育料の差を心配しなくて済むよう配慮されています。副食費の免除制度もあり、低所得世帯と多子世帯では認定こども園や保育園の給食のおかず代が免除されます。
中山間地域の妊産婦に交通費・宿泊費を補助
静岡市ならではの制度として注目されるのが、遠方の産科医療機関への交通費補助です。分娩施設まで片道おおむね60分以上かかる地域の妊婦を対象に、妊婦健診の通院交通費の8割を最大14往復分補助します。自家用車の場合は距離に応じた補助額が算出されます。産婦健診の通院交通費も最大2回分が補助対象です。
出産時には交通費の8割に加え、産科医の勧めによる前泊の宿泊費も1泊上限11,100円で最大14泊分が補助されます。政令指定都市でありながら市域が広く中山間地域を含む静岡市だからこその、地域事情に即したきめ細やかな支援制度です。
不妊・不育症治療と産後ケア
不妊治療費の先進医療分は対象経費の7割(1回上限5万円)を補助しています。不育症治療費の補助は保険診療分が自己負担額の2分の1で年度上限10万円、先進医療分は費用の7割で1検査あたり上限6万円です。産後は静岡市産後ケア事業として宿泊型・日帰り型・訪問型のケアが利用でき、ママケアデイサービスでは生後4か月から1歳未満の子と一緒に1回1,500円で助産師等に育児相談ができます。
病児保育には通常の病児・病後児保育に加えて、急病時あんしん預かり保育という送迎対応のサービスがあります。園で体調を崩した子どもを、保護者に代わって病児保育室のスタッフが迎えに行って預かるもので、保護者がすぐに迎えに行けないときの強い味方です。子育て支援ヘルパー派遣事業では、妊娠中や乳児のいる家庭に1時間900円でヘルパーを派遣し、家事や育児を支援します。
教育費の支援
就学援助制度では入学準備金として小学校64,300円・中学校81,000円が支給されるほか、学用品費・給食費・修学旅行費なども援助されます。静岡市奨学金(篤志奨学金)は返還不要の給付型で、高校生等に5万円、大学・短大・専門課程に10万円が入学時に支給されます。経済的な理由で進学に不安を抱える世帯にとって、入学時の大きな出費を和らげる制度です。