がけ地に建つ空き家を解体すると、岡崎市からは最大120万円が出ます。同じ危険空き家でも、がけ地でも無接道でもなければ上限は10万円。立地だけで12倍の差がつきます。
岡崎市の支援制度とは、空き家と住宅にまとまった額を出す一方、子育ての現金給付は薄く、預ける場所そのものが限られる構成です。収録している岡崎市の17制度から、金額と条件を整理します。
空き家の除却は、立地によって10万円と120万円に分かれる
空き家除却事業補助金は除却費用の2分の1で、危険空き家は上限10万円、無接道等危険空き家は上限60万円、がけ地空き家は上限120万円。市街化区域内にあるか歩行者等への危害のおそれがあること、延べ面積の2分の1以上が居住用であること、木造であること(特定空き家・がけ地空き家を除く)、所有権以外の権利がないこと(権利者の同意があれば可)をすべて満たす必要があり、がけ地空き家は事前相談制です。
空き家の改修は上限50万円、ただし10年使い続ける約束付き
地域貢献型空き家改修事業補助金は対象経費の2分の1で上限50万円。対象は昭和56年6月1日以降に着工した建築物、またはそれ以前でも耐震性が確保できる建築物に限られ、過去にこの補助金を受けていないことも要件です。落とし穴は二つ。補助後10年以上その用途で使い続ける必要があり、用途外に使うと返還を命じられること。そして交付決定前に着工すると対象外になることです。中山間地域の移住・定住住宅として使う場合は、指定された12学区内に限られます。
市産材を使えば最大30万円、ただし施工は市内工務店に限る
建築主向けは構造材1立方メートルあたり25,000円(上限30万円)、内装材1平方メートルあたり5,000円(上限20万円)で、合計上限は30万円です。構造材に1立方メートル以上、または内装仕上げに10平方メートル以上の市産材を使うことが条件で、施工は市内の工務店に限られます。対象は自ら居住する一戸建ての新築・増築・改修です。
子ども医療費は中学卒業まで、高校生年代は入院だけ
中学校卒業までは通院・入院とも保険診療の一部負担金が全額助成されます。一方、中学校卒業後から18歳到達年度末までは入院のみが対象で、通院は助成されません。しかも受給者証が交付されないため、窓口での支払いが一度発生します。食事代や差額ベッド代はどちらも対象外です。
ひとり親は医療費が全額助成、公正証書の補助は6か月以内
母子家庭等医療費助成は18歳到達年度末まで保険診療の自己負担分を全額助成しますが、所得制限があり、入院時の食事代や差額ベッド代は対象外です。養育費に関する公正証書作成費等補助金は上限3万円で、対象は令和6年4月1日以降の取り決めに限られ、申請は債務名義の作成から6か月以内。期限を過ぎると使えません。
遺児手当は月2,500円、県の手当と重ねて受けられる
遺児手当は対象児童1人につき月額2,500円で、支給期間の制限はありません。対象は父母の死亡、重度障がい、遺棄、拘禁、DV保護命令などの状態にある児童で、父母の生死が明らかでない児童も含みます。所得制限があり、扶養親族0人の場合の受給者本人の限度額は年間所得およそ208万円。児童が施設入所中や里親委託中の場合、受給者が配偶者(事実上の婚姻関係を含む)の扶養を受けている場合は支給されません。愛知県遺児手当(1〜3年目は月額4,350円、4〜5年目は月額2,175円、最長5年)と併給できます。
産後ケアは3種類あわせて7回、訪問型は1回1,500円
課税世帯の自己負担は宿泊型7,500円、日帰り型2,250円、訪問型1,500円。非課税世帯は宿泊型2,250円、日帰り型・訪問型が各750円、生活保護世帯は無料です。回数は3種類あわせて通算7回まで。食事代、個室利用料、月齢や土日利用による追加料金は別途かかります。
産前産後ホームヘルプは1時間1,000円、通算60時間まで
対象は母子健康手帳の交付後から出産後12か月を経過する日の前日まで。1時間1,000円(非課税・生活保護世帯は600円)で、1日2回・計4時間まで、合計60時間(多胎出産は100時間)が上限です。第2子以降および多胎出産では期間が3年まで延びます。作り置きの調理や大掃除は対象外。生後4か月までの全家庭を対象とするこんにちは赤ちゃん訪問は無料で、費用請求や物品販売はありません。
預ける制度は無料のものもあるが、場所が1〜2か所しかない
休日保育は無料ですが、実施は岡崎城北保育園の1か所のみで、弁当とお茶の持参と送迎は保護者が行います。こども誰でも通園制度は1時間300円・月10時間までで、令和7年度の実施は八帖保育園と島坂保育園の2か所、時間も平日9時〜11時30分と13時〜15時30分に限られます。一時預かりは1日2,000円(3〜5歳児は給食費300円が別途)で、リフレッシュ目的は週1日まで、その他の理由は最大14日まで。当日の急な申込みはできず、事前の申込みと面談が要ります。病児・病後児保育も1日2,000円で、回復期に至らない病児を受け入れるのはMON TAMIAのみです。
就学援助は新入学用品費が小学校64,300円・中学校81,000円
学用品費・通学用品費は小学校が月額4,570円、中学校が月額6,550円。給食費は全額免除され、修学旅行費と医療費も支給されます。所得基準は2人世帯246万円、3人世帯276万円、4人世帯303万円、5人世帯339万円、6人世帯363万円。認定は原則として申請月の1日からで、さかのぼって支給されません。奨学資金は年額40万円の無利子貸付で返還が必要。市内に1年以上継続して居住し、前年の評定平均が5段階で3.5以上であることが条件です。
岡崎市をどう見るか
弱いのは日常の預け先と高校生年代です。休日保育1か所、誰でも通園2か所では、必要な日に使える保証がありません。中学校卒業後の医療費助成が入院限定で受給者証も出ない点も、負担として残ります。効くのは空き家です。がけ地の120万円、無接道の60万円は他の項目と桁が違い、改修の50万円も加えれば、条件に合う物件を持つ人には実利があります。ただし改修は交付決定前の着工で失格、10年の用途縛り付き。申請の順番を間違えないことが最優先です。