東京23区から一宮市へ移住すると、18歳未満の子ども1人につき100万円が上乗せされます。世帯分の100万円と合わせ、子ども2人なら300万円です。
一宮市の支援制度とは、移住時の一時金と、日々の預かり・医療を安く抑える仕組みの組み合わせです。金額の大きい制度ほど「予算上限に達したら終了」「申請は1年以内」といった時間の条件が付いています。収録している一宮市の15制度から、金額と条件を整理します。
移住支援金は子1人100万円加算、ただし転入後1年以内
一宮市移住支援事業の移住支援金は1世帯100万円、単身60万円。18歳未満の子1人につき100万円が加算されます。条件は厳しく、直近1年以上を含む通算5年以上の東京23区在住が前提で、これを満たさなければ対象外です。加えて対象企業への就業(週20時間以上の無期雇用)、テレワーク継続、関係人口、県の起業支援金交付決定のいずれかに該当する必要があります。就業型は原則50歳以下(専門人材は年齢制限なし)。申請は転入後1年以内で、予算に限りがあるため上限に達すると受付が終了します。
保育料は3人同時入所なら在園児全員が無料
保育料の多子減免制度は、就学前の子どもが同時に3人以上入所している世帯について、在園児全員分の保育料を無料にします。国基準では2人目半額のところを市が全額まで広げた形です。注意点は「就学前児童が同時に3人以上」であること。上の子が小学校に上がると人数に数えられません。無料になるのは保育料で、給食費・副食費などの実費は別途かかります。
児童扶養手当に月2,000円と入学時2万円が上乗せ
一宮市児童扶養手当加算金は、児童1人につき月額2,000円(年額24,000円)。さらに小学校入学時・中学校入学時・中学校卒業時にそれぞれ20,000円が支給されます。ただし児童扶養手当の受給が前提なので、所得が一定以上で手当が全部または一部支給停止になると、加算金も同じように支給されません。初回支給は2027年2月予定で、児童扶養手当の申請月の翌月分が対象の始まりです。
産後ケアは訪問型1回520円から、申込は5日前まで
産後ケア事業の自己負担は、宿泊型1日3,000円から(7日以内)、日帰り型1回1,200円から(7回以内)、訪問型1回520円から(2回まで)。回数上限は型ごとに決まっており、超えた分は利用できません。市民税非課税世帯・生活保護世帯は減免の対象です。見落としやすいのが申込期限で、利用希望日の5日前まで(閉庁日を除く)に申し込む必要があります。産後ヘルプ事業は1時間700円〜1,000円で、入会時の説明受講が必須。援助者の紹介制のため、希望日時に必ず調整できるとは限りません。
預かりの単価は場面ごとに違う
病児保育は年齢や利用時間にかかわらず1日2,000円で、給食費は別途実費(生活保護世帯は利用料無料)。子ども一時預かり事業は1時間500円で1回4時間以内、定員6名です。ファミリー・サポート・センターは平日7時〜19時が1時間700円、土日祝・年末年始の同時間帯が800円、それ以外の時間帯は各100円増、30分以下は一律400円。利用には事前の会員登録が必須で、依頼会員は約1時間の説明会、援助会員は説明会に加えて2日間の講習会を受ける必要があります。こども誰でも通園制度は月10時間まで1時間300円ですが、枠は翌月に繰り越せず、複数施設を使っても合計10時間までです。就労要件は問われません。
医療費は18歳年度末まで0円、就学援助は所得が基準
子ども医療費の助成は18歳到達後最初の3月31日まで保険診療分の自己負担が0円。予防接種、健康診断、差額ベッド代などは対象外です。就学援助は給食費・学用品費・修学旅行費・新入学学用品費・医療費などを年間を通じて援助しますが、所得の目安は3人世帯で約235万円、4人世帯で約265万円。生活保護受給者は修学旅行費と医療費のみが対象です。
放課後児童クラブは月7,000円、8月だけ9,000円
放課後児童クラブは児童1人につき月額7,000円、8月のみ9,000円で、年額に換算すると最大約93,000円です。半月単位の日割り計算があります。対象は市内在住の小学1〜6年生ですが、保護者が就労・傷病・障害・看護介護・就学・出産・災害復旧・求職中のいずれかに該当することが必要で、要件を満たさない家庭は利用できません。日曜・祝日・年末年始は休場です。子育て短期支援事業の1日あたりの負担は、ひとり親世帯なら生活保護・非課税世帯が無料でその他1,100円、ひとり親以外は生活保護・非課税世帯1,100円、その他は2歳未満5,500円・2歳以上2,850円と、世帯の状況で大きく変わります。預かりは原則7日以内で、施設に空きがなければ利用できません。非課税世帯等を対象にした初回産科受診料助成は上限10,000円ですが、実際に自費で支払った額の方が少なければその額まで。保健師との面談が必須条件です。
一宮市をどう見るか
効くのは、子どもの人数が多い世帯と、東京から移ってくる世帯です。保育料の全員無料も移住支援金の子1人100万円も、人数が増えるほど効き方が大きくなる設計になっています。逆に弱いのは住宅です。一宮市住宅省エネ促進補助金は上限10万円ですが、これは国の先進的窓リノベ2026事業の交付確定額の2分の1が上限で、国の補助を受けていない工事は対象外。市単独で住宅取得を後押しする制度はありません。日々の預かりも無料ではなく、1時間300円から700円程度の自己負担が前提です。制度そのものは細かく揃っていますが、まとまった額が動くのは移住と多子の二つに絞られます。