ひとり親家庭がファミリー・サポート・センターを使うと、報酬の半額が子ども1人あたり月15,000円、年で最大180,000円まで戻ってきます。
所沢市の子育て支援とは、預かりと家事の「人手」に集中的に補助を当てつつ、進学費用は給付ではなく貸付でつなぐ構成です。回数と期間の上限、そして申請期限が制度ごとにはっきり切られているため、知らずに過ぎると取り返せません。収録している所沢市の13制度から、金額と条件を整理します。
ひとり親のファミサポ利用は月15,000円まで、対象は報酬のみ
ひとり親家庭等ファミリー・サポート・センター等利用費助成は、援助活動報酬の2分の1を、子ども1人につき月額上限15,000円(年額換算で最大180,000円)まで助成します。対象は児童扶養手当またはひとり親家庭等医療費助成を受けている方です。
助成されるのは援助活動報酬のみで、交通費・食事代・キャンセル料は含まれません。利用先も所沢市ファミリー・サポート・センターまたは緊急サポートセンターに限られ、申請は1か月分の利用料ごとに1枚にまとめる必要があります。
ファミサポ本体の料金は1時間あたり、平日7時〜19時が700円、それ以外の時間と土日祝が800円で、対象は0歳から小学6年生まで。複数家庭の同時預かり、車を使う援助、病児の預かり、家事援助は対象外です。当日キャンセルには予定料金の50%(上限3時間分)がかかります。
家事支援は1回930円+1時間1,500円、使えるのは4か月まで
子育て世帯ホームヘルプ事業は、妊婦、18歳未満の子どもがいる世帯、ヤングケアラーがいる世帯が対象で、利用料は1回930円に1時間あたり1,500円。所得に応じた減額があります。
制約が強い制度です。利用は平日7時30分〜18時30分のみで、土日祝と年末年始は使えません。1回2時間まで(1時間単位)、週2時間まで、利用開始日から4か月までという上限もあります。申請から利用開始まで1か月程度かかる点にも注意が必要です。
産後ケアは宿泊1日3,500円、6日目から6,000円に上がる
産後ケア事業は、宿泊型が1日3,500円で6日目以降は6,000円、最大7日まで。デイサービス型は3時間1,700円・6時間以上3,500円、訪問型は1回3,500円で、デイと訪問は合計7回までです。
宿泊型の料金が6日目から上がる点は見落としがちです。対象は産後1年以内で市内に住所がある母子ですが、医療的ケアが必要な場合は利用できません。訪問型でも家事のサポートは行わず、利用の可否と回数は市の面談で決まります。
妊婦健診は14回分の助成券、超えた分は自己負担
妊産婦健康診査・新生児聴覚検査の公費助成は、妊婦健診14回・産婦健診2回・新生児聴覚検査分の助成券を交付する方式です。全額無料になるわけではなく、助成券に記載された額を超えた分は自己負担になります。
助成の対象は妊娠届出後に受診した分のみ。産婦健診はこころの健康チェックを含まないものは対象外で全額自己負担です。転入した場合は前の市町村の助成券を交換する手続きが必要です。
子ども医療費助成は、0歳から18歳到達年度末まで保険診療の一部負担金を全額助成し、所得制限も回数制限もありません。ただし重度心身障害者医療費助成・ひとり親家庭等医療費助成の受給者、施設入所児童、生活保護受給者は対象外です。予防接種などの予防的医療、第三者行為による事故、学校や保育所の管理下で災害共済給付の対象になるけがも助成されません。
放課後児童クラブは非課税で全額免除、申請期間が命
放課後児童クラブ保育料減免制度は、市民税非課税世帯と生活保護世帯が全額免除、所得割額10,000円未満の世帯が2分の1減免。判定は4〜6月分が令和7年度、7月〜3月分が令和8年度の課税状況で行われます。
転入した方は前住所地の課税証明書(作成日から3か月以内のもの)が必要です。申請期間を過ぎると減免は受けられません。要件を満たしていても、期間内に出さなければ通常料金です。
就学援助は新入学用品費が小64,300円・中81,000円
就学援助では給食費が原則無償になるほか、学用品費が月額1,203円(小1)〜2,483円(中3)、新入学用品費が小学校64,300円・中学校81,000円、林間学校費が小学校3,690円・中学校6,210円以内で支給されます。
所得基準があり、年間所得の目安は2人世帯約232万円、3人世帯約266万円、4人世帯約316万円。対象は市立小・中学校の在籍者に限られ、毎年度の申請が必要で、申請時期によって支給開始月が変わります。
高校・大学の入学金は「給付」ではなく無利子貸付
高校・大学等の入学準備金貸付制度は、公立高校・高専10万円、私立高校・高専30万円、専門学校・短大・大学40万円を無利子で貸し付けます。給付ではないので返済が必要で、据置6か月後、3年以内に返す仕組みです。
条件は軽くありません。所沢市に引き続き2年以上居住していること、市税を完納していること、連帯保証人を1人以上立てられること。世帯収入の目安は4人世帯で約550万円以下(世帯構成により異なる)です。
給付型は育英奨学金・遺児奨学金で、高校・高専等に在学する生徒に月額5,000円(年額60,000円)が支給されます。育英奨学金は各学年40人という定員があり、学校長の推薦と、通知表ではなく成績証明書での確認が必要。定員に空きがある間の随時受付です。
なお、我が家の耐震診断・耐震改修の補助は、いずれも補助額を市へ確認する必要があります。どちらも契約前・着工前の申請が必須です。
所沢市をどう見るか
弱いのは進学支援です。まとまった金額が動く高校・大学の入学時に用意されているのは無利子とはいえ貸付で、2年以上の居住と連帯保証人が条件。給付の育英奨学金は月5,000円、しかも各学年40人の枠です。
効くのは、ひとり親世帯と乳幼児期の支援です。ファミサポ利用費の月15,000円助成は年18万円規模になり、放課後児童クラブの全額免除と合わせれば負担はかなり下がります。ただし所沢市の制度は期限と枠で切られる傾向が強く、ホームヘルプは4か月、産後ケアは7回・7日、児童クラブ減免は申請期間内です。使えるかどうかは動き出すタイミングで決まります。