春日部市の学校給食は、市立小学校なら令和8年4月から令和9年3月まで全額無償です。ところが市立中学校で無償になるのは4〜7月と9〜10月の6か月分だけで、11月から3月は高騰分(春日部地域は月1,100円、庄和地域は月1,300円)を市が負担するにとどまります。
春日部市の子育て支援とは、給食費と就学費用という毎年必ず出ていくお金を削りにいく設計です。現金を配る制度は少なく、住宅支援は商品券、進学支援は貸付という形をとるのが特徴です。収録している春日部市の13制度から、金額と条件を整理します。
給食費は小学校が全額無償、中学校は6か月分だけ
小学校の児童は令和8年4月から令和9年3月まで給食費がかかりません。中学校の生徒は4〜7月と9〜10月が無償で、11〜3月は高騰分のみ市が負担するため、通常の給食費は発生します。食物アレルギー等で給食を停止している場合は食物アレルギー対応助成金の対象になりますが、給食費の未納がないこと、生活保護を受けていないことが条件です。
3人目以降の給食費は市が肩代わりする
小中学校等に在籍する子どもを3人以上養育し、そのうち1人以上が市立学校に在籍していれば、3人目以降1人につき市立学校の給食費相当額が年度ごとに助成されます。3人目が市立校でない場合は、2人目または1人目の在籍校の給食費相当額が基準になります。落とし穴は二つで、給食費の未納があると対象外になること、そして現金ではなく納入すべき給食費への充当という形で交付されることです。
新入学用品費は入学前に小64,300円・中81,000円
就学援助のうち新入学用品費は、入学前に受け取れます。新小学1年生64,300円、新中学1年生81,000円。令和9年1月1日時点で春日部市に住民登録があることが条件で、生活保護受給者は別制度のため対象外です。新中学1年生は小学6年時の就学援助の受給状況に基づくため、あらためての申請は不要です。
就学援助は費目ごとに金額が決まっている
在学中の支給は、学用品費が小学校11,630円・中学校22,730円、通学用品費2,270円、校外活動費が宿泊なし小1,600円・中2,310円、宿泊ありで小3,690円・中6,210円。修学旅行費、学校給食費、医療費は実費相当です。前年度の世帯総所得で審査され、基準を超えると認定されません。
入学準備金と奨学金は給付ではなく貸付
入学準備金は高校等30万円以内、大学等50万円以内を入学時に1回。奨学金は高校等が月額1万円(年額12万円)、大学等が月額2万円(年額24万円)です。いずれも返還が必要な貸付で、市内に1年以上の住民登録、市税の滞納がないこと、連帯保証人1名が共通要件。奨学金はさらに他の奨学金を受けていないことと校長の推薦が要ります。収入の目安は4人世帯で給与678万円・総所得500万円などと定められており、超えると対象外です。
無料の学習支援は塾に通っていない生徒限定
寺子屋グーかすは、学習支援も食事も無料です。対象は塾に通っていない中学生・高校生で、学校に在籍していなくても該当年齢なら受講できます。ただし年間を通しての受講が前提で単発利用はできず、定員は各20名程度。毎週土曜・日曜の午後6時から7時30分(食事は午後5時30分から)の開催です。
産後ケアが無料になるのは非課税世帯だけ
課税世帯の自己負担は、宿泊型が5回目まで1日2,900円・6回目以降5,400円、通所型1日3,000円、訪問型1回1,400円。住民税非課税世帯はいずれも無料です。対象は産後4か月未満(訪問型は産後6か月未満)の母子で、家族からの援助が不十分であること、母の心身に不調または育児不安があることが利用要件。医療的ケアが必要な場合は使えません。
妊娠・出産期の助成はすべて上限つき
多胎妊娠の妊婦健診助成は1回上限5,000円、最大5回で合計25,000円まで。対象は令和8年4月1日以降に受診した15〜19回目の自費健診に限られ、通常の14回分や保険診療分は含まれません。産婦健康診査は2回まで公費負担で、助成券の額を超えた分は自己負担、基本的な健康診査とこころの健康チェックの両方を受けることが条件です。新生児聴覚スクリーニングは自動ABRかOAEのいずれか1つ、生後6か月以内の初回検査のみ。妊婦歯科健康診査は妊娠中1回無料ですが、無料なのは健診部分だけで治療や歯石除去は保険診療です。これらは市外へ転出すると使えず、転入時は助成券の交換手続きが必要です。
こども医療費は18歳到達後最初の3月31日まで
保険診療の一部負担金のうち、最終的な自己負担額が助成されます。高額療養費や健康保険組合の附加給付がある場合はそれを除いた額です。差額ベッド代、健康診断、入院時の食事代、スポーツ振興センターの対象となる事故、第三者行為による負傷は対象外です。
住宅取得の奨励金は最大30万円、受け取りは商品券
ふれあい家族住宅購入奨励事業は、親子の近居・同居のため市内で初めて住宅を取得した世帯に、登記費用として司法書士等に支払った額の3分の1(最大30万円)を商品券で交付します。親世帯か子世帯のいずれかが5年以上春日部市に住民登録していること、義務教育修了前の子を1人以上扶養・同居していること、市区町村税の滞納がないこと、過去に交付を受けていないことが要件。住宅は55平方メートル以上で登記完了から3年以内である必要があり、予算額に達した時点で受付終了です。
春日部市をどう見るか
弱いのは現金給付です。子育て世帯に直接お金が渡る制度がほとんどなく、住宅支援は商品券、進学支援は返還前提の貸付にとどまります。中学校給食の無償も年度の半分で切れます。効くのは、小学生の給食費が丸ごと消えること、3人目以降の給食費助成、そして入学前に64,300円・81,000円が届く新入学用品費です。所得基準や納税状況、居住年数で弾かれる制度が多いので、まず自分が要件を満たすかを確認してから動くのが現実的です。