市川市には、保育施設に通わせていない未就学児1人につき月額15,000円、年額180,000円が出る市川こども手当があります。所得制限はありません。保育園に入れなかった世帯にも、あえて入れない選択をした世帯にも、同じ額が届きます。
市川市の子育て支援とは、現金と無償化を正面から積む一方で、医療費と一時預かりには自己負担を残す構成です。もらえる額は大きいものの、申請要件や口座名義といった細部で落とすと受け取れません。収録している市川市の13制度から、金額と条件を整理します。
保育施設を使わない子に月15,000円
市川こども手当は、生後57日目から6歳の誕生日前日までの児童が対象で、月額15,000円を3か月ごとに支給します。ただし保育施設等を利用しておらず保育料無償化の対象になっていない児童に限られ、生活保護受給世帯は対象外です。もう一つの落とし穴が振込口座で、児童本人名義の口座しか使えません。
0〜2歳の保育料が所得制限なしで無料になる
令和8年9月から、認可保育施設の0〜2歳児クラスの保育料が所得を問わず無料になります。3〜5歳児の給食費は実費徴収のため対象外。認可外保育施設や幼稚園の預かり保育を使う場合は扱いが変わり、保護者が月64時間以上の保育を必要とすることが要件で、無償化ではなく簡易保育園等保育料補助金として実負担額と上限額の低い方が後から交付されます。
新婚世帯には最大290,000円、ただし講座の受講が必須
新婚生活住まい応援補助金は、新規賃借なら初期費用(敷金・礼金・仲介手数料)最大50,000円に加えて家賃等を月額20,000円×12か月、継続居住なら家賃等を月額20,000円×12か月で、合計最大290,000円です。令和8年1月1日から令和9年3月31日までに婚姻届またはパートナーシップ届出が受理され、市内の賃貸住宅に住民登録があることが前提。婚姻日時点で夫婦とも39歳以下、夫婦合算所得600万円未満(奨学金返済中は年間返済額を控除後)、市税の納税状況が良好であることが必要です。さらにライフデザイン支援講座またはプレコンセプションケア関連講座の受講が必須で、予算に達した時点で受付終了となります。
子ども医療費は無料ではなく1回300円
0歳から18歳到達年度末まで、入院1日300円・通院1回300円の自己負担があります。調剤は無料。同一医療機関で同一月なら入院11日目・通院6回目以降は自己負担が不要になり、市民税が非課税または均等割のみ課税の世帯は最初から支払い不要です。所得制限はありません。
産後ケアは3類型あわせて最大7日
課税世帯の負担は宿泊型1日2,700円、デイサービス型1日1,600円、訪問型1日1,320円。非課税世帯は半額、生活保護世帯は無料で、多胎児加算があります。利用可能期間は類型ごとに異なり、宿泊型は産後60日未満、デイサービス型は産後120日未満、訪問型は産後1年未満。3類型を合わせて最大7日までで、同じ日に複数サービスを組み合わせることはできません。医療行為が必要な場合や感染症の疑いがある場合、託児や家事支援を目的とした利用も不可です。
訪問支援は1回1,600円、産後90日で終わる
いちふぁみヘルプは、家事育児支援が15回30時間、専門的育児支援が5回10時間。利用料は1回1,600円を基準に世帯の課税状況で変わります。対象は母子健康手帳取得後の妊婦から産後90日目までで、多胎児の家庭は回数が各2倍、期間も出産後1年間に延びます。利用は1日最大2回・2時間までです。
ショートステイは2歳未満だけ1日5,500円
子育て短期支援事業のショートステイは、一般世帯が1日2,850円、ただし2歳未満は5,500円。非課税世帯は1,100円です。トワイライトステイは夜間800円・休日養護1,400円で、非課税世帯は350円。対象は生後1歳以上18歳未満の児童です。利用は両サービス合わせて月7日以内、土日祝を含む利用は月1回まで、ショートステイは最大6泊7日。保護者の疾病・育児不安・出産・冠婚葬祭等が理由に限られ、集団生活に適さない状態では使えません。
遺児手当は市民税所得割12万円で切られる
義務教育終了前の遺児を養育している場合、乳幼児は月額6,000円、小学生7,000円、中学生8,000円が支給されます。ただし所得制限があり、保護者の前年度市民税所得割が12万円以上だと対象外です。対象となるのは両親またはいずれかが死亡、1年以上生死不明、災害による重度障害の状況にある児童です。
妊娠・出産期の助成は回数と期限が細かい
産婦健康診査は2回まで、1回あたり上限5,000円ですが、受診できるのは産後おおむね1か月以内で、産後2か月以降は使えません。契約医療機関以外で受けた場合は償還払いになり、受診結果を市に提出して産後支援に活用されることへの同意も必要です。新生児聴覚スクリーニングは初回検査1回につき上限3,000円で、再検査は対象外、生後50日以内の受診に限られます。多胎妊娠の妊婦健診は通常の14回分に5回分が加算されて上限19回になりますが、追加の5回分は償還払いのため、いったん自己負担して後から申請します。
金額が公表されていない制度もある
就学援助は学用品費・学校給食費・修学旅行費・新入学児童生徒援助費・通学費・医療費など10費目が対象ですが、支給額は市への確認が必要です。医療費は指定疾病、通学費は一定距離以上といった費目ごとの条件があります。ファミリー・サポート・センターも謝礼の基準額が令和7年10月1日から変更されており、最新の基準は市への確認が必要。入会説明会を受講し会員登録することが利用の前提です。
市川市をどう見るか
弱いのは医療費と一時預かりです。子ども医療費に1回300円の自己負担が残り、ショートステイは2歳未満で1日5,500円と重い。訪問支援も産後90日で切れます。効くのは、市川こども手当の月15,000円と0〜2歳保育料の完全無償化という、所得制限のない二本柱です。新婚補助の290,000円も大きい一方、講座受講と予算上限という条件つき。口座名義や講座受講といった手続き要件を先に片づけておくのが有効です。