子育て支援で知られる明石市ですが、小学校給食費の無償化は令和8年2月分・3月分の8,680円分だけです。
明石市の子育て支援とは、医療費と保育料を制限なしでゼロにする一方、その周辺のサービスには世帯の課税状況に応じた自己負担をきちんと置く設計です。無料の制度ほど申請期限や提示条件が厳しく、知らないと取りこぼします。収録している明石市の13制度から、金額と条件を整理します。
小学校給食の無償化は2か月分、中学校は全額無料
市立中学校の給食費は所得制限なしで全額無料です。一方、小学校と養護学校小学部の給食費無償化は令和8年2月分・3月分の2か月分のみで、金額は小学校8,680円(月額4,340円)、養護学校小学部8,800円(月額4,400円)。国の交付金を使った先行実施で、令和8年4月からの国による無償化を見込んだつなぎの位置づけです。それ以前の月は対象外なので、「明石は給食が無料」という理解のまま小学校の年間分を期待すると差が出ます。
こども医療費は18歳年度末まで外来・入院とも0円
0歳から18歳到達後最初の3月31日まで、保険適用分の自己負担が外来・入院とも0円です。明石市制度としての所得制限はありません(兵庫県制度の要件確認のため保護者の所得確認は行われます)。落とし穴は対象外の範囲で、健康診断・予防接種、診断書料、薬の容器代、選定療養費、入院時の食事療養費は助成されません。学校管理下のケガのように災害共済給付の対象になるものも外れます。
第2子以降の保育料は年齢も所得も問わず無料
認可保育所・認定こども園・幼稚園などの認可施設では、第2子以降の保育料が全額無料です。平成28年9月分から第1子の年齢制限と所得制限が撤廃されており、きょうだいが何歳でも、世帯所得がいくらでも対象になります。ただし給食(主食)費、被服・文房具・教材の購入費は対象外。第1子が保護者と別居している場合は、戸籍謄本など第1子の状況を確認できる書類の提出が必要です。
認可外は第2子以降に月上限20,000円、64時間が分かれ目
認可外保育施設を利用する場合は、第2子以降1人につき月額上限20,000円の補助です。条件は月64時間以上の利用で、これに満たない月は対象外。補助されるのは通常保育料のみで、入園料・延長保育料・給食費は含まれません。支給は後払いで、上半期分は11月下旬頃、下半期分は5月頃です。同じ案内には、待機児童となり祖父母などが保育している世帯向けの在宅子育て世帯給付金(第2子以降1人につき月額1万円)も掲載されています。
おむつ定期便は無料、ただし生後9か月目までに申請
0歳児見守り訪問おむつ定期便は、生後3か月から満1歳の誕生月まで毎月1回、紙おむつ等を無料で配達します。対象は令和2年4月1日以降に生まれた市民の0歳児。ここに明確な申請期限があり、生後9か月目までに申請しないと利用できません。見守り支援員が赤ちゃんと保護者に直接会って届ける仕組みなので、対面が前提です。市外から転入した場合は転入月の3か月後からの開始になります。
産後ケアは訪問型1回1,000円、初回はクーポンで無料
産後ケア事業の自己負担は、宿泊型3,000円/日、通所型2,000円/回、訪問型1,000円/回。非課税世帯とひとり親世帯は宿泊1,500円・通所1,000円・訪問500円、生活保護世帯は宿泊750円・通所500円・訪問無料です。回数上限は宿泊型7日以内、通所型7回以内(1回7時間以内)、訪問型5回(1回2時間以内)。訪問型の初回は無料クーポンが使えます。流産・死産後1年未満の方も対象に含まれます。
産前・子育て応援ヘルパーは1時間700円、単発利用は不可
利用料は1時間700円、市民税非課税世帯は300円、生活保護受給世帯は無料です。産前ヘルパーは母子健康手帳交付後から出産までに最大20時間まで、子育て応援ヘルパーは出産後から就学前まで。利用できるのは平日午前8時から午後6時で、週3日まで・1回2時間までです。定期的な利用が前提のため、単発では使えません。非課税世帯の料金を適用するには課税証明書の提出か同意書への署名が必要で、駐車場代は利用者負担です。
病児保育は1日2,000円、3施設で定員21名
病児・病後児保育は1日2,000円。均等割のみ課税世帯は1,000円、非課税世帯と生活保護受給世帯は無料、市外に住所のある児童は3,000円です。対象は生後6か月から小学6年生で、医療機関が記入する「利用連絡書」が必要になります。定員はにこ10名、ひだまり5名、ふたば6名の合計21名で、埋まれば利用できません。一時預かりは1日3,000円(4時間超の延長は1時間400円)、半日1,500円で、日曜・祝日・年末年始は休み。アレルギー対応の給食は出ないため該当する場合は食事を持参し、初回は事前の登録と面談が必要です。
健診助成は1か月児6,000円、聴覚検査5,000円
1か月児健康診査費用助成は1回上限6,000円ですが、2026年3月31日までの受診分は上限4,000円です。対象は出生日が2025年4月1日以降の乳児で、原則生後28日から生後6週未満の健診。出産後6か月を超えてからの請求は受け付けられません。新生児聴覚検査は初回1回のみ上限5,000円で、生後3か月になる前日までの受検が条件です。明石海浜プールは市内在住・在学の小学生の入場料250円が無料になりますが、「のびのびパスポート」を提示しないと通常料金がかかります。
明石市をどう見るか
効くのは医療費と第2子以降の保育料です。18歳まで0円、所得も年齢も問わない無料化は条件を読む手間がほとんどなく、恒常的に家計へ効きます。弱いのは周辺サービスで、産後ケア・ヘルパー・病児保育・一時預かりはいずれも自己負担があり、回数上限や定員も小さめです。とくに注意したいのは期限と提示条件で、おむつ定期便の生後9か月、1か月児健診の請求6か月、プールのパスポート提示は、いずれも知らなければ無料が無料でなくなる箇所です。