父親が育休を6か月以上続けて取ると、市から15万円が出ます。
平塚市の子育て支援とは、妊娠前の葉酸から不育症治療、父親の育休、遠方分娩の交通費まで、他市が手を付けない場面に個別の現金を置く設計です。そのぶん要件が細かく、妊娠届出の日付で金額が変わります。収録している15制度から、金額と条件を整理します。
産後パパ育休は5万円か15万円、選んだら戻せない
産後8週間以内に28日以上の育児休業を取得した父親が対象で、1出生につき1回。令和8年4月1日以降の妊娠届出なら5万円か、さらに6か月以上継続取得する15万円かの選択制で、併給はできません。15万円は復職せず6か月以上育休を続けることが条件です。令和8年3月31日までの妊娠届出は一律10万円で、母子健康手帳の番号が26始まりか25始まりかで要件も金額も変わります。母親父親教室への夫婦での参加なども必要です。
不育症は1回30万円・年5回、先進医療は上限5万円
不育症治療費助成は1回の治療につき上限30万円、1年度あたり5回まで。ただし申請時に平塚市へ1年以上住民登録があることが条件で、転入してすぐには使えません。対象は厚労省の不育症研究班関連医療機関で受けた保険適用外の治療費のみです。不妊治療の先進医療費助成は1回の治療につき7割・上限5万円で、PICSIやタイムラプスなど国が定める先進医療が対象。全額自費の治療は含まれません。どちらも市税の滞納がないことが要件です。
医療費は18歳まで無料、県外受診は一旦自己負担
小児医療費助成は0歳から18歳到達後最初の3月31日まで、保険診療の自己負担額を全額助成します。所得制限も回数制限もありません。保険適用外の診療や健診、予防接種は対象外。生活保護受給者や重度障害者医療費助成、ひとり親家庭等医療費助成の対象者は使えません。県外受診は窓口でいったん全額を自己負担し、後日の払い戻し申請が必要です。
小学校給食は令和8年度のみ無償、中学校は納付が必要
市立小学校の給食費は令和8年度に限り保護者負担なしです。国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などを前提とした年度限りの措置で、令和9年度以降は保証されていません。中学校の給食費は従来どおり口座振替やコンビニ、電子決済で納付します。
産後ケアは3形態合計で7枚の利用券
3形態をあわせて利用券7枚です。課税世帯の自己負担は宿泊型1泊2日18,000円、デイサービス6時間4,800円・3時間3,000円、訪問型90分2,700円。非課税世帯・生活保護世帯は宿泊2,000円、デイ500円、訪問無料になりますが、減免には別途申請が要ります。対象は令和8年3月31日までの出産なら産後4か月、4月1日以降は産後1年までです。
産前・産後ヘルパーは1回1,400円、祖父母と同居だと使えない
1回2時間以内で1,400円、1日2回まで、1妊娠・出産につき30回(多胎は40回)まで。母子健康手帳交付後から産後12か月までが対象です。落とし穴は対象外の条件で、配偶者・パートナーが育児休業中の場合や、祖父母と同居している場合は使えません。生活保護・市民税非課税世帯は無料ですが、別途申請が必要です。ファミリー・サポート・センターは平日7時〜19時が1時間700円、それ以外と土日祝が900円で、事前の会員登録と約1時間の説明会受講が要ります。
遠方分娩の交通費は8割、宿泊は1泊上限11,000円
片道おおむね60分以上かかる分娩・健診施設を使う妊婦が対象です。交通費は実費の8割(2割は自己負担、市の旅費規程の範囲内)、宿泊費は実費から1泊2,000円を引いた額で1泊上限11,000円・14泊までです。回数は区分ごとに異なり、周産期母子医療センター等の受診と遠方施設への通院は各14回、妊娠後期の転院は7回までです。
1か月児健診は上限6,000円、葉酸サプリは生涯1回
1か月児健康診査の費用助成は1回上限6,000円で、対象は令和7年4月1日以降に生まれた乳児。生後28日から41日までの受診に限られます。上限を超えた分と、補助券が使えない医療機関での窓口負担は自己負担で、償還払いの申請が要ります。葉酸サプリメントは18歳以上43歳未満で初めての妊娠・出産を考えている女性に60日分を無料配布しますが、生涯1回限り。母子健康手帳の交付を受けた妊婦は対象外です。
ZEHは最大25万円、耐震改修は交付決定前の着工が命取り
ZEH導入補助金は1件20万円、蓄電システムの同時設置で5万円加算、最大25万円です。Nearly ZEHは対象外でZEHのみ、BELS評価書の添付が必須、太陽光発電設備導入補助金との併用も不可。予算の範囲内の受付で、締め切られる可能性があります。木造住宅耐震改修は工事費の5分の4で上限9万円(市民税非課税世帯は12万円)です。耐震診断の評点1.0未満を1.0以上にすることが条件で、交付決定前の着工は対象外。受付は令和8年11月末までで、予算がなくなり次第終了します。
就学援助は新入学用品費に上限64,300円
就学援助は令和8年度で学用品費が学年により年額11,630円〜25,000円、新入学用品費は小学校新入学で上限64,300円、通学費は小学校40,020円・中学校80,880円まで。認定の目安は世帯所得が生活保護基準の1.5倍以下、継続受給者も毎年申請が要ります。高等学校修学支援金は月額7,000円以内(年額84,000円)を最長3年、返済不要。市民税所得割額101,100円以内で他の返還不要の奨学金を受けていないことが条件で、採用枠は約80人です。
平塚市をどう見るか
効くのは、他市が拾わない場面への現金です。不育症の1回30万円・年5回、父親の育休15万円、遠方分娩の宿泊費1泊11,000円は、当てはまる人には代替がききません。18歳までの医療費無料も所得制限なしで安定しています。
弱いのは日常の預かりと持続性です。産後ケアは3形態あわせて7枚、ヘルパーは祖父母と同居していれば使えず、配偶者が育休中でも対象外。小学校給食の無償は令和8年度限りで、中学校は自己負担のままです。要件も細かく、不育症は1年以上の住民登録、パパ育休は妊娠届出日で金額が変わり、耐震改修は交付決定前の着工で無効になります。金額の大きい制度ほど、事前に要件を潰す必要があります。