医学部か歯学部に進むなら、市から年額最大72万円が返済不要で出ます。
藤沢市の子育て支援とは、妊娠期の健診10万円から進学時の奨学金まで、節目ごとにまとまった額を置く設計です。ただし多くの制度に「1年以上の居住」「期限内の申請」という条件が付き、転入直後や後追いでは届きません。収録の15制度から、金額と条件を整理します。
医歯学部志望は年72万円、それ以外の進学は年40万円
白石敬子奨学金は入学準備資金が1回限り最大30万円、学費資金が年額最大72万円。ただし進学先は医学部医学科・歯学部歯学科に限られ、評定平均3.7以上と学校推薦が必要です。藤沢市に1年以上住民登録があり、2026年度の住民税が非課税か世帯の合計所得473万円未満であることも条件。一般の給付型奨学金は入学準備奨学資金が最大15万円、学費奨学資金が年額最大40万円。評定平均は5段階で3.1以上、所得要件は住民税非課税か、合計所得から指定の控除を引いた額が227万円未満です。いずれも2027年度進学者向けの枠です。
妊産婦健診は上限10万円、申請期限は出産日から1年
令和8年4月1日以降、妊産婦1人あたりの助成上限額は10万円です。それ以前は1万円券・5千円券による段階的な上限でした。見落としやすいのが期限で、払い戻しの申請は出産日から1年以内。転入した場合は住所変更の届出後に改めて申請しないと助成されません。出産後は出生連絡票をもとに、生後4か月までのハローベビィ訪問が無料で行われます。
医療費は18歳まで全額、県外受診は払い戻し申請が必要
小児医療費助成は0歳から18歳の誕生日以後最初の3月31日まで、保険診療の自己負担分を全額助成します。健康診断・予防接種、医師が必要と認めない治療用装具は対象外。県外受診や医療証が使えなかった場合は、指定の電子フォームから払い戻しを申請します。ひとり親家庭等医療費助成も全額助成ですが所得制限があり、令和7年度の限度額は扶養親族0人で母・父・養育者が208万円、養育者等が236万円です。
産後ケアは通算7回、宿泊型は1泊2日13,000円
自己負担は宿泊型(1泊2日)13,000円、通所型6時間4,800円・3時間3,000円、訪問型3,000円。対象は出産後1年未満の産婦とその子で、回数は種類ごとではなく合わせて通算7回までです。非課税世帯・生活保護受給世帯は自己負担なしになりますが、別途申請が必要。重篤な感染症がある場合や入院が必要な場合は利用できません。
不育症は年30万円・通算3年度、1年以上の居住が条件
不育症治療費助成は1回の治療につき対象経費の2分の1、1年度あたり上限30万円、通算3年度までです。条件は夫婦の一方が藤沢市に1年以上継続して居住していることで、転入してすぐには使えません。指定医療機関での診断、市税の滞納がないことも要件。診断のための初回検査費用、入院費、他の助成を受けた費用は対象外です。不妊治療の先進医療分は1回の治療につき7割・上限5万円で、対象は胚のタイムラプス撮像やPGT-Aなど指定されたものに限られます。回数は妻が40歳未満なら子1人につき胚移植6回まで、40〜42歳は3回までです。
小学校入学準備金は57,060円、私立進学は対象外
2026年4月に新小学1年生となる児童のいる世帯に、1人57,060円が支給されます。所得制限があり、書類審査で対象者が決まります。落とし穴は対象外の範囲で、生活保護受給世帯と私立小学校に入学予定の児童は外れます。
就学援助は学用品費・新入学学用品費・修学旅行費などを費目ごとに支給しますが、金額は公開されておらず市への確認が必要です。要保護世帯か準要保護世帯であることが条件で、所得基準は4人世帯で年間所得350万円前後が目安。令和8年4月30日を過ぎて令和9年1月までに申請すると年度途中認定となり、支給額が月割りで減ります。
ひとり親支援は養育者支援金月48,050円が中心
養育者支援金は、公的年金給付により児童扶養手当が支給停止となっている人が対象です。児童1人の全部支給で月額48,050円(年額換算576,600円)、一部支給は月額11,340円から。2人目以降は全部支給で月額11,350円が加算されます。所得制限があり、扶養親族の数に応じて69万円から183万円以上の限度額。児童の施設入所、市外居住、遺族年金の受給、生活保護の受給がある場合は対象外です。
養育費確保支援では、債務名義取得促進補助金が上限5万円、民事執行手続支援補助金が上限15万円。前者の対象は公証人手数料や申立て印紙代で、弁護士費用は含まれません。後者は弁護士の着手金も対象です。期限はそれぞれ債務名義作成日、強制執行決定日から6か月以内です。高卒認定試験の合格支援は受講開始時に費用の40%、修了時に50%から開始時給付分を引いた額、合格時に10%で、合計上限は通信制15万円、通学・併用制30万円です。
ファミサポは平日1時間700円、無償化の対象になる場合も
料金は平日6時〜22時が1時間700円、土日祝と22時〜6時、病児の預かりが900円。生後3か月から小学6年生までが対象で、事前の会員登録と説明会への参加が必須です。最初の1時間は利用時間の長短にかかわらず1時間分が課金され、以降は30分単位。3〜5歳児、または住民税非課税世帯の0〜2歳児で「保育の必要性の認定」を受けている場合は、幼児教育・保育の無償化の給付対象になります。
藤沢市をどう見るか
効くのは節目の大きな一撃です。妊産婦健診の10万円、不育症の年30万円、奨学金の年40万円(医歯学部なら72万円)、養育者支援金の月48,050円と、水準は高い部類。医療費も18歳まで全額助成で所得制限がありません。
弱いのは日常の支援と条件の厳しさです。産後ケアは通算7回、預かりはファミサポが中心で、日常的な支援は薄めです。居住年数と期限の縛りも強く、不育症と奨学金は1年以上の住民登録が要るため転入直後の世帯は対象外。妊産婦健診の払い戻しは出産日から1年以内、養育費確保の補助は6か月以内、就学援助は4月30日を過ぎると月割りで減額されます。奨学金には評定平均という学力要件もあり、誰でも届くわけではありません。金額に期待して移る前に、居住年数の要件を満たすか先に確認すべき市です。