家庭用蓄電池を置くだけで、川崎市は1件あたり最大700,000円を出しています。
川崎市の支援制度とは、妊娠期の健診助成から高校生年代の医療費まで、対象を広くとりながら自己負担を段階的に削ってきた制度群です。令和8年度は小学校給食の無償化と小児医療費の一部負担金廃止という2つの節目が重なります。収録している川崎市の14制度から、金額と条件を整理します。
蓄電池は10万円/kWhで上限700,000円、着工前の交付決定が必須
太陽光発電設備等設置費補助金は区分が細かく分かれます。太陽光発電設備(非FIT)は7万円/kWで上限280,000円、FIT型は定額40,000円。蓄電池は10万円/kWhで上限700,000円ですが、FIT型太陽光と併設する場合は上限300,000円に下がります。ZEH・ZEH Orientedは250,000円、ZEH+は400,000円です。落とし穴は3つ。多くの区分で太陽光は2kW以上が要件であること、市の登録事業者制度に登録された施工事業者による設置であること、そして交付決定前に工事へ着手すると対象外になることです。予算の範囲内での受付のため、期間内でも受付が終了する場合があります。
小児医療費は令和8年9月から通院500円の負担が消える
0歳から18歳到達後最初の3月31日までの子どもが対象で、保険診療の自己負担分が助成されます。令和8年8月までは小学4年生以上に通院1回500円の一部負担金がありましたが、令和8年9月診療分から廃止されます。高校生年代への拡大も同じ9月からです。健診・予防接種・入院時の食事療養費は対象外。生活保護受給中や他の医療費助成の対象になっている場合は助成されません。ひとり親家庭等医療費助成には所得制限があります。
妊婦健診の受診券は総額135,000円分、転入が遅れると枚数が減る
妊婦1人につき最大14回分。内訳は初期血液検査用30,000円券1枚、血液検査用12,000円券3枚、基本健診用9,000円券3枚と6,000円券7枚で、助成総額135,000円です。受診券の額を超えた分は自己負担。市外から転入した場合は、交付枚数が妊娠週数に応じて減るため、転入後すみやかな手続きが必要です。受診券が使えない医療機関では償還払いとなり、最後に妊婦健診を受けた日から1年以内に申請しなければなりません。産婦健康診査は1回上限5,000円で最大2回、合計10,000円まで。死産・流産の場合も対象で、こちらの償還払いは受診日から1年以内です。
産後ケアは宿泊型1泊2日15,000円、承認まで約10日
利用者負担は宿泊型1泊2日15,000円(延泊1泊7,500円、最大6泊)、デイサービス型(6時間)7,500円、ショートデイ型(90分)4,000円、訪問型(90分)5,000円。低所得世帯は減免があります。回数は全種類あわせて合計7回までで、宿泊型は生後4か月未満、その他の型は生後1年未満と月齢の上限が異なります。申請から承認まで約10日かかり、承認後に施設へ直接予約するため希望日に空きがないこともあります。産後になってから調べ始めると間に合いません。
家事のヘルパーは1時間800円、ただし「日中に手伝う人がいない」が条件
産前・産後家庭支援ヘルパー派遣事業は1時間800円で、生活保護世帯・住民税非課税世帯は無料です。交通費は事業者ごとに別途かかります。上限は40時間、多胎は120時間。対象は妊娠中から産後6か月(多胎児は産後1年)までで、体調不良等で休養が必要かつ日中に家事・育児を手伝う人がいない世帯に限られます。同居家族が日中に援助できる場合は対象外です。利用は1日4時間まで・1日2回まで、1回あたり原則2時間以上。大掃除など日常的な家事を超える作業は頼めません。
預かりは1時間800円から、病児保育は1日2,900円
ふれあい子育てサポート事業は子ども1人1時間あたり平日8時から18時が800円、土日祝・夜間が900円。ひとり親家庭・生活保護世帯・住民税非課税世帯は半額助成ですが、児童扶養手当証書など該当を証明する書類の提出が必要です。会員同士のマッチングのため希望どおり見つかるとは限らず、宿泊を伴う預かりと病児保育は対象外です。一時保育は1日あたり1歳未満児2,900円、3歳未満児2,500円、3歳以上児1,500円で、昼食・おやつ代は別途。利用前に施設での面談を経ないと予約できません。病児保育事業は1日2,900円、住民税非課税世帯と児童扶養手当受給世帯は1,000円、生活保護受給世帯は400円。事前登録と電話予約の両方が必要で、かかりつけ医が記入する医師連絡票の作成費用は自己負担です。
給食は小学校が0円、中学校は1食320円が残る
令和8年度から小学校と特別支援学校小学部は保護者負担0円になります。1食335円、年192食で64,320円相当です。一方、中学校と特別支援学校中学部・高等部は1食397円のうち320円の保護者負担が続きます。就学援助は所得基準の目安が5人世帯で所得約379万円(収入約542万円)。学用品費は年額11,630円から13,900円、新入学準備費は小学校57,060円・中学校63,000円、中学校の部活動費は年額7,200円から20,280円ですが、いずれも令和7年度実績で、令和8年度の金額は予算成立後に確定します。ひとり親家庭等の高校生には通学交通費の助成もありますが、片道2キロ以上(バス区間1キロ以上)が要件です。
川崎市をどう見るか
弱いのは、就学後の負担です。給食無償化は小学校で止まり、中学校では1食320円が残ります。幼稚園型一時預かりの補助も月額上限5,000円で、しかも0〜2歳の地域型保育事業の卒園児に限られるという狭い設計です。効くのは、妊娠期の現金換算額と、令和8年9月以降の医療費です。健診受診券135,000円は厚く、通院500円の一部負担金が消えれば18歳年度末まで保険診療の自己負担はなくなります。蓄電池700,000円も金額は突出していますが、登録事業者の利用と交付決定前着工の禁止という手続き要件があり、予算が尽きる前に動く必要があります。