厚木市では紙おむつやおしりふきが毎月自宅に届き、1か月450点までは市が負担します。
厚木市の子育て支援とは、おむつの現物支給や産後の家事支援といった日々の手間を減らす制度と、不妊・不育症治療や住宅取得への数十万円単位の助成を両端に置いた構成です。収録している厚木市の13制度から、金額と条件を整理します。
紙おむつは月450点まで市負担、第3子以降は期間が倍以上
2歳の誕生月前までの子どもを養育し、子どもと同一の住民票に記載されている保護者が対象です。1か月450点までを市が負担し、超えた分は1点につき10円の自己負担になります。期間に差があり、第1子・第2子は申請から12か月または2歳到達までの短い方、第3子以降は2歳到達までです。配達は申請の翌月から始まり毎月10日から20日に届くため、申請が遅れるとその分だけ短くなります。
産後ケアはデイサービス1回2,000円、食事代は別途
出産後1年以内の母親と赤ちゃんが対象で、利用料はデイサービス1回2,000円、ショートステイ1泊2日12,000円(以降1日につき6,000円)、アウトリーチ1回2,000円、いずれも食事代は別負担です。デイサービスとショートステイは各最大7日まで。母子ともに医療行為の必要がなく、感染症状がないことが条件で、非課税世帯と生活保護受給世帯は減免対象です。
ほっとタイムサポーターは2時間1,800円、手伝える家族がいると使えない
昼間に育児・家事を支援する家族がいない妊産婦が対象の支援で、1回2時間1,800円、交通費は別途自己負担です。上限は通常20時間、多胎出産40時間、養育困難家庭30時間と区分で異なります。1出産につき2時間分の無料クーポン券が配られます。注意すべきは対象条件で、昼間に育児・家事を手伝える家族がいる世帯は対象になりません。生活保護世帯は全額助成、その他の世帯は自己負担の3分の1が助成されます。
子ども医療費は18歳年度末まで、所得制限はないが確認はされる
0歳から18歳到達後最初の3月31日までが対象で、保険診療の自己負担額が全額助成され、回数制限も保護者の所得制限もありません。ただし県費補助申請のため市が所得確認を行い、厚木市に所得の記録がない場合は同意書の提出または所得申告が必要です。健康保険未加入者、生活保護受給者、重度障害者医療費助成やひとり親家庭等医療費助成の対象者はこの制度を使えません。
不妊治療の先進医療は1回上限100,000円、回数は年齢で決まる
保険適用の生殖補助医療と併せて先進医療を受けた夫婦が対象で、1回の治療につき先進医療費の10分の7、上限100,000円が助成されます。回数の上限は初回治療時の妻の年齢で決まり、40歳未満は胚移植6回まで、40歳以上43歳未満は3回までです。対象はSEET法・PGT-Aなど国が定める12種類の先進医療に限られ、人工授精や全額自己負担の治療は対象外。令和7年4月1日以降に開始した治療で、市税の滞納がないことも条件です。
早期不妊検査は上限30,000円、夫婦そろって受けないと対象外
1組の夫婦につき1回限り、上限30,000円の助成です。条件が明確で、夫婦がともに保険医療機関で不妊検査を受けることが必要で、どちらか単独の検査は対象になりません。令和8年4月1日以降に開始した検査に限られ、検査開始時に妻が43歳未満であることも要件です。不育症治療費助成金は、保険適用外の不育症治療費の2分の1、1年度につき上限300,000円で、入院時の差額室料・食事代などは対象外です。
妊婦歯科健診は自己負担1,000円、妊娠中1回だけ
妊娠中1回のみ受診でき、自己負担は1,000円です。健診の結果、治療が必要になった場合の治療費は別途自己負担となります。
母子等福祉手当金は月1,500〜3,000円、さかのぼり支給はなし
ひとり親世帯(母子家庭・父子家庭・遺児)で義務教育修了前の児童を養育している方が対象で、児童1人につき月額は就学前1,500円、小学生2,000円、中学生3,000円、年額18,000円から36,000円です。支給は申請した月分からで、さかのぼって受け取ることはできません。所得制限の有無は記載がないため子育て給付課への確認が必要です。就学援助も認定は年度ごとで、受給中でも毎年の再申請が必要です。
母子家庭等家賃助成は最大月10,000円、家賃の上下限に注意
18歳までの児童を養育するひとり親が対象で、助成額は家賃月額に応じて月1,300円(家賃1万円以上1.3万円未満)から月10,000円(家賃5万円以上6万円以下)まで、年額最大120,000円です。落とし穴は家賃の範囲で、月額1万円以上6万円以下でなければ助成されません。生活保護の住宅扶助を受けていないこと、前年所得が制限額(扶養親族なしで234.2万円、扶養1人につき38万円加算)を超えないことも条件です。
住宅の補助は最大40万円と60万円、ただし加算要件は重い
定住促進子育て世帯住宅取得支援事業補助金は基本額200,000円で、定住促進地域内の住宅で100,000円、市内在勤1年以上の勤労者がいる場合に100,000円を加算し最大400,000円です。最大額になるのは両方の加算要件を満たした場合だけで、3年以上の居住予定、市税の滞納がないこと、交付後3年以内に転居・転出しないことが条件です。親元近居・同居住宅取得等支援事業補助金は基本額が近居400,000円・同居600,000円、住宅改修は対象経費の10分の1で上限200,000円ですが、10年以上の近居・同居予定が必要で、取得費500万円以上・改修費50万円以上という下限もあり、単身世帯は対象外です。
厚木市をどう見るか
弱いのは、条件の刻みが細かいことです。家賃助成は家賃が6万円を超えれば0円、住宅補助の最大額は加算要件を両方満たした人だけ、おむつの支給期間も出生順位で倍以上変わります。手当金も申請月からしか出ません。効くのは、所得制限なしで18歳年度末まで続く医療費助成と、毎月届くおむつの現物支給という生活に直結する2本、そして不妊・不育症治療への10万円・30万円単位の助成です。制度を調べて要件に自分を合わせられる人ほど取り分が大きくなる自治体です。