中古住宅を買って5年住み続けるだけで、最大100万円が戻ってきます。
相模原市の子育て支援とは、住宅と結婚という入口に現金を積み、日々の支援は単価を抑えて回数で区切る設計です。入口の制度は「契約前に申請」「講座を受けてから」という順序の縛りが強く、知らずに動くと権利が消えます。収録している15制度から、金額と条件を整理します。
中古住宅は購入最大100万円、契約・着工前の申請が絶対条件
購入は基本50万円、加算込みで上限100万円。改修は工事費の5分の1(上限40万円)で、加算込みの上限は80万円です。対象は18歳未満の子がいる世帯、夫婦ともに40歳未満の世帯、40歳未満の妊娠中の人がいる世帯で、市内の中古住宅の購入か、親の住宅の三世代同居改修が該当します。要件は5年以上の居住と市税の滞納がないこと。受付は年度ごとに予算の範囲内で、契約・着工の前に申請しなければなりません。
結婚新生活支援は15万円、対象は引越業者への支払いだけ
1世帯あたり上限15万円。婚姻届またはパートナーシップ宣誓をし、婚姻・宣誓時に2人とも39歳以下、世帯所得500万円未満が条件です。落とし穴は対象経費の狭さで、補助されるのは引越業者・運送業者への支払いのみ。家賃、不動産手数料、不用品処分費、レンタカー代は対象外です。さらに市指定のライフデザイン講座など4つの事前プログラムのいずれかの受講が必要です。市税の滞納がないことも要件で、予算がなくなり次第終了します。
医療費は高校生世代まで、中高生の通院は1回500円
対象は0歳から高校生世代(15歳到達後最初の4月1日から18歳到達後最初の3月31日)。小学6年生までは通院・入院とも負担なしですが、中学生・高校生世代は保護者が課税されていると通院1回500円の一部負担金がかかります(非課税世帯は負担なし)。高校生世代には所得制限もあります。ひとり親家庭等医療費助成は扶養親族0人の親・養育者で年間所得208万円が上限で、入院時の食事代や健診は対象外です。
小学校給食は0円、中学校は1食330円
市立小学校は給食費の保護者負担が0円です。一方、中学校はデリバリー方式で1食330円(牛乳なし275円、牛乳のみ55円)の負担が残ります。市の1食100円補助は令和8年度の措置です。予約には事前のカード決済か払込用紙でのコンビニ払いが必要で、支払いが済んでいないと予約自体ができません。牛乳なしを希望する場合は事前の書面による届出が要ります。
産後ケアは全種類あわせて7日(回)まで
宿泊型は1〜5日目が1日2,500円(1泊2日5,000円)、6〜7日目は1日5,000円。日帰り型・訪問型は1〜5回目が1回1,000円〜1,500円、6〜7回目が1回2,000円〜3,000円です。回数は種類ごとではなく全種類あわせて合計7日(回)まで、多胎児は14日(回)まで。後半ほど単価が上がる設計です。住民税非課税世帯等は半額、生活保護世帯は無料。
訪問支援は1回1,800円、大掃除は頼めない
子育て世帯訪問支援事業は1回(2時間)1,800円。住民税非課税世帯900円、生活保護世帯は無料、ヤングケアラー等は500円です。回数は単胎児20回、多胎児30回、ヤングケアラー等は年48回まで。支援の範囲は日常的な家事(食事の準備と後片付け、洗濯、掃除、買い物)に限られ、大掃除やハウスクリーニングは頼めません。利用は月〜金曜9時〜17時で自宅のみ、減免には証明書類が必要です。
病児保育は1日2,000円、医師連絡票の発行料が別にかかる
おおむね生後6か月以上が対象で1日2,000円、食事提供があると1日350円追加です。見落としやすいのが医師連絡票で、発行料1,600円のうち市の補助は市内在住者で700円、残りは自己負担。利用前にオンライン予約システム「teote」でのアカウント作成と施設登録、施設の承認が必要です。病児保育は市内2か所、病後児保育は1か所のみで、空きがないと使えません。ファミリー・サポート・センターは平日7時〜19時が1時間700円(きょうだい2人目以降400円)、時間外・土日祝が900円(同500円)で、1時間未満も1時間分。児童扶養手当受給のひとり親世帯は半額(月20,000円が上限)です。病児保育、宿泊、病気での学校の迎えには対応しません。
妊婦健診は約14回分、県外受診は一旦全額払い
受診券はA券23,000円、B券10,000円、C券12,000円、D・E券5,000円〜6,000円を複数枚で計約14回分、多胎はF券5,000円が追加。神奈川県内の協力医療機関で使え、額面を超えた分は自己負担。県外や協力外では一旦全額を支払い、償還払いになります。産婦健康診査は1回上限5,000円で産後2週間頃と4週間頃の計2回までですが、医療機関によっては1回しか実施していない場合があります。
就学奨励金は新入学用品費に小学1年生64,300円
就学奨励金は学用品費が学年に応じ月額約3,800円〜8,300円、新入学用品費が小学1年生64,300円・中学1年生81,000円、眼鏡は上限5,000円。給食費は現物給付です。医療費の援助は健康診断で指摘されたむし歯などに限られ、事前の承認が要ります。給付型の相模原市奨学金は入学準備金20,000円と修学資金年額100,000円(最長3年)で返還不要ですが、市民税の所得割額がない世帯が要件。第1次締切を過ぎると入学準備金は入学後の支給です。フリースクール等利用の補助は上限額が非公表で、市への確認が必要です。
相模原市をどう見るか
効くのは入口の一時金です。中古住宅の最大100万円と結婚の15万円は条件が合えば現金で効き、小学校給食の無償と高校生世代までの医療費助成が定常費を削ります。
弱いのは日常の支援量と中学校以降の負担です。産後ケアは全種類あわせて7日、訪問支援は20回で、後半ほど単価が上がります。中学校給食は1食330円が残り、100円補助も令和8年度限り。病児保育は市内2か所と病後児1か所だけです。最大の落とし穴は順序で、住宅補助は契約・着工前の申請、結婚支援は事前の講座受講、病児保育はteoteでの事前登録と施設承認、フリースクール補助はエントリーと施設の市登録が前提。どれも後から遡れません。必要になる前に登録と受講を済ませておく前提の市です。