1歳の誕生日を町田市で迎えるだけで、6万円分のデジタルギフトが届きます。
町田市の子育て支援とは、現金給付の広さよりも「認可保育所に入れなかった家庭の保育料を埋める」ことに厚みを置いた制度群です。認証保育所・企業主導型・定期利用保育の保育料補助が中心にあり、医療や妊娠期の助成は上限額と期限が細かく決まっています。収録している町田市の20制度から、金額と条件を整理します。
1歳の誕生日に6万円、受け取り期限は誕生月の翌月末
町田市ファーストバースデーサポート事業は、子ども1人につき1回、giftee Box Select 6万円分のデジタルギフトを渡す制度です。対象は1歳の誕生日に町田市に住民票がある子どもの主な養育者。都内の自治体間で転居し、前の自治体で受けられなかった家庭も町田市で受給できます。
落とし穴は期限です。アンケートに回答した家庭が対象で、誕生月翌月の末日までに回答してギフトを受け取る必要があります。過ぎれば受け取れません。
認証保育所の補助は年額最大72万円、ただし課税世帯のほうが手厚い
認証保育所入所児童保護者補助金は、0〜2歳児の課税世帯が月額6万円、0〜2歳児の非課税世帯と3〜5歳児が月額2万円で、年額最大72万円です。条件は、月の初日に東京都内の認証保育所に在籍し、月120時間以上の月極契約で保育料を納入していること。120時間未満の契約は対象外です。
補助額は実際に支払った保育料が上限で、それを超えて支給されることはありません。0〜2歳児で課税世帯のほうが非課税世帯より上限が高いという逆転がある点は、先に理解しておく必要があります。
企業主導型は年48万円、定期利用は月6万500円まで
企業主導型保育施設利用補助金は、児童1人につき月額上限4万円、年額最大48万円です。対象は児童育成協会に加入している施設の0〜2歳児クラスで、住民税課税世帯に限られます。非課税世帯は対象外で、入園料・行事参加費・給食費も補助の外です。
定期利用保育利用補助金は月額上限4万2,000円。保育所等利用保留通知がある場合は6万500円と給食費まで伸びます。給食費は1日400円×登園日数と月額のいずれか低い方です。認可保育所に在籍している場合は対象外で、事前に教育・保育給付認定を受けている必要があります。
医療費は高校生まで、ただし通院は1回200円が残る
乳幼児医療費助成(マル乳)は未就学児の保険診療自己負担を全額助成し、所得制限はありません。義務教育就学児(マル子)と高校生等(マル青)は、入院・調剤は全額ですが、通院は1回200円を超える額のみの助成です。完全無料ではなく、1回200円は残ります。所得制限はマル子が2021年4月、マル青が2025年4月に撤廃済みです。
都外の医療機関で受診した場合は窓口で一度自己負担し、後日申請して返金を受ける流れになります。
産後ケアは訪問型1回2,000円、非課税世帯は全額免除
産後ケア事業は、宿泊型が1泊2日6,000円で最大6泊、日帰り型が1日3,000円で5日、訪問型が1回2,000円で5回までです。非課税世帯は自己負担が全額免除、課税世帯も初回から5回目まで1回あたり上限2,500円が減額されます。
注意点は承認書の発送に約1週間かかることです。産後すぐ使いたくても、直前の申し込みでは間に合いません。
妊娠期の助成は上限額と期限が細かい
初回産科受診料支援は上限1万円ですが、対象は住民税非課税世帯または生活保護受給世帯の妊婦で、妊娠判定検査が全額自己負担であることが条件です。多胎妊婦の健診費用助成は15回目から19回目の5回分、1回上限5,000円。新生児聴覚検査は上限3,000円で、生後50日までに受けないと対象外になります。妊婦歯科健診は無料クーポン1回分で、治療費は含まれません。
給食費は全額無償、就学援助の金額は要確認
市立小・中学校の給食費は完全無償化されており、保護者負担はありません。対象は町田市立校のみです。
就学援助費・奨励費は前年の世帯所得が生活保護基準の1.1倍未満が認定基準(賃貸2人世帯で約253万円が目安)ですが、支給額は学校種別ごとの資料に掲載されており、金額は市へ確認が必要です。通学費補助は定期券代の3分の2で、通学距離が小学校1.5km以上・中学校2.0km以上であることが条件。こちらに所得制限はありません。
補聴器とひとり親支援は申請のタイミングで決まる
中等度難聴児の補聴器等購入費助成は、購入額と基準価格の低い方の9割(非課税・生活保護世帯は10割)です。購入前の申請が必須で、買ってからでは認められません。養育費確保支援は取り決めの経費が上限2万円、保証契約の初回保証料が上限5万円ですが、文書作成または契約締結から6か月以内に申請しないと対象外です。
町田市をどう見るか
弱いのは現金給付の広さです。所得や世帯を問わず全員に届く制度は、給食費無償化と1歳時の6万円ギフトくらいで、あとは保育・医療・妊娠期に紐づく個別給付に分かれています。医療費も通院200円が残るため「完全無料」ではありません。
効くのは、認可保育所に入れなかった0〜2歳の家庭です。認証保育所で年72万円、企業主導型で年48万円、定期利用で月6万円台という補助は、認可外の保育料負担をかなり打ち消す水準にあります。逆に非課税世帯は企業主導型が対象外、認証保育所も月2万円どまりで、保育補助については中間層以上のほうが取り分が大きい構造です。
そして町田市の制度は、ほぼすべてに期限か事前手続きが付いています。誕生月翌月末、生後50日、6か月以内、購入前申請、承認書に1週間。金額を調べるより先に、いつまでに何をするかを押さえた方が取りこぼしは減ります。