子どもがいる世帯の家賃を、月2万円・最長3年で合計72万円まで肩代わりしてくれる区があります。
目黒区の子育て支援とは、東京23区共通の制度(子ども医療費無料、ベビーシッター年144時間助成)に、区独自の上乗せを重ねたものです。目黒区の特徴は、出生時・1歳・そして毎月の家賃と、受け取るタイミングを分散させている点にあります。収録している目黒区の13制度から、金額と条件を整理します。
ファミリー世帯家賃助成=月2万円を最長3年
1世帯あたり月額20,000円(年額240,000円)を最長3年間助成します。3年フルで受けると合計720,000円です。
対象は令和8年4月1日時点で区内の民間賃貸住宅に居住し、18歳未満(平成20年4月2日以降生まれ)の子どもを扶養している世帯。
23区で子育て世帯向けの家賃助成を出している区は多くありません。現金給付として見ると、江戸川区の乳児養育手当(年156,000円)より大きい金額になります。
新生児誕生祝金=2万円
出生した子ども1人につき1回20,000円が指定の金融機関口座へ振り込まれます。対象は令和5年4月1日以降に出産し、出生日において出生した子どもを含む住民登録が区にある世帯です。
出生日時点の住民登録が条件なので、出産後に転入してきた場合は対象外になります。
ファーストバースデーサポート=6〜8万円分
子ども1人につき1回、第1子は60,000円分、第2子は70,000円分、第3子以降は80,000円分のオンラインギフト(商品・クーポン)。対象は1歳の誕生日時点で区に住民登録がある子どもを養育している家庭です。
江戸川区は1歳の誕生月の1日時点、港区は2歳の誕生日、荒川区は1歳6か月児健診の受診が条件。目黒区は1歳の誕生日時点なので、転入・転出のタイミングによっては受け取れなくなります。
誕生祝金2万円とバースデーサポート6万円分を合わせると、第1子でも0〜1歳で8万円分。区独自の現金・金券としては23区でも上位に入ります。
家事育児支援ヘルパーは最初の6時間が無料
利用料は1時間500円で、最初の6時間は無料。利用可能時間は単胎児が出産予定日1か月前から1歳未満までで合計60時間、多胎児は1歳未満まで120時間、1〜2歳未満で90時間です。
1時間500円は23区でも安い部類で、さらに最初の6時間が無料という設計は珍しいものです。
産後ドゥーラは1時間2,000円助成
家事育児サポーター(産後ドゥーラ)利用費助成事業は、支援サービスを1時間あたり2,000円助成。単胎児は最大30時間(年60,000円)、多胎児は最大60時間(年120,000円)。プランニングは1回限り1,000円です。
対象は産後7か月に達する日の前日までの産婦で、区の提携サポーターに料金を支払った方。品川区(1時間2,700円・最大180時間)ほどではありませんが、豊島区(1時間900円・12時間)や板橋区(自己負担1時間1,300円・30時間)より条件は良い水準です。
訪問型の病児・病後児保育は年4万円
子ども1人あたり年度内(4月1日〜3月31日)40,000円を上限に、1時間につき1,000円を助成(1日10時間まで)。対象は区内在住の未就学児で、認可保育園やこども園等を利用している子どもです。
「認可保育園等を利用している子ども」が条件になっている点に注意してください。認可外に預けている場合は対象外です。
初回産科受診費用助成は非課税世帯向け
1回の妊娠判定につき上限10,000円、同一年度につき2回まで。対象は住民税非課税世帯またはそれと同等の所得水準の世帯、もしくは生活保護受給世帯に属し、妊娠判定時に区内に住所を有する妊婦です。
認可外保育施設の助成
0〜2歳児クラスは月額上限80,000円(課税世帯/年960,000円)、3〜5歳児クラスは月額上限40,000円(令和8年10月1日以降は36,700円)。対象は東京都認証保育所・都制度の家庭的保育事業・指導監督基準を満たす旨の証明書を受けた都内の認可外保育施設を利用する児童と保護者です。
私立幼稚園と給食費
私立幼稚園児の補助金は、入園料補助金が園児1人につき100,000円(実際の入園料が下回る場合はその額)。保育料補助金は世帯の課税状況に応じた額で、施設等利用給付は月額上限25,700円(年額308,400円)です。
区立の小学校・中学校に在籍する児童・生徒の給食費は全額無償で、保護者負担はありません。
目黒区をどう見るか
目黒区は、受け取るタイミングを分散させている区です。出生時に2万円、1歳で6〜8万円分、そして子どもが18歳未満の間は賃貸住まいなら家賃月2万円(最長3年)。
家賃助成の72万円は、他区の現金給付と比べても大きい金額です。ただし対象は「民間賃貸住宅に居住し、18歳未満の子どもを扶養している世帯」なので、持ち家や社宅の世帯には効きません。賃貸で子育てしている世帯に絞って手厚い設計になっています。