私立中学に通っていても、区が給食費相当として年間82,500円を現金で出してくれる区があります。
杉並区の子育て支援とは、東京23区共通の制度(子ども医療費無料、ベビーシッター年144時間助成)に、区独自の上乗せを重ねたものです。杉並区の特徴は、0〜2歳に金券を配る「子育て応援券」と、給食費を区立以外にも広げた給付金の2本柱にあります。収録している杉並区の14制度から、金額と条件を整理します。
杉並区給食費相当給付金=小学生年71,500円・中学生年82,500円
対象児童生徒1人につき、小学生は月額6,500円・中学生は月額7,500円を8月を除く11か月分。年額で小学生71,500円、中学生82,500円になります。
対象は区在住で、国立・私立学校や杉並区立以外の公立学校に就学している児童生徒、または区立学校に在籍し月に一度も給食提供を受けていない生徒の保護者です。
区立学校の給食費はもともと全額無償なので、この給付金は「区立に通っていない子にも同じ額を渡す」という趣旨の制度です。文京区にも同種の制度がありますが(中学生で年額最大69,600円)、杉並区のほうが金額は大きくなっています。
中学受験をして私立に進む世帯が多い地域では、6年間で最大49万5,000円の差になります。
無償の子育て応援券=0〜2歳で最大7万円分
妊婦向けのゆりかご券が10,000円分、出生0歳児が30,000円分(多子世帯35,000円分)、0歳児転入者・1歳児・2歳児がそれぞれ15,000円分(多子世帯20,000円分)。それぞれ1回交付されます。
0歳から2歳まで受け取ると、単胎の第1子で30,000+15,000+15,000=60,000円分。ゆりかご券を足すと70,000円分です。多子世帯なら最大75,000円分になります。
対象は区に居住する妊婦および0歳から2歳までの子ども。「0歳児転入者」という区分があるので、0歳のうちに転入してきた場合も受け取れます。
有償の子育て応援券は10,000円分が4,000円
子ども1人につき年間30,000円分まで購入でき、10,000円分を4,000円で購入できます。差額の6,000円分が区の負担です。
年30,000円分を買うと自己負担は12,000円、実質18,000円分の上乗せになります。対象は0歳から5歳までの子ども(令和2年4月2日〜令和8年4月1日生まれ)の保護者です。
無償の応援券が2歳までなのに対し、有償の応援券は5歳まで使えます。3歳以降も応援券の対象サービスを使いたい場合は、こちらを購入することになります。
産前・産後支援ヘルパーは上の子の年齢で2.5倍変わる
1世帯につき妊娠中から1歳誕生日前日まで最大80時間。ただし3歳未満の上の子がいる場合は最大200時間まで増えます。利用料は1時間1,000円です。
年子や2歳差で2人目を産む場合、使える時間が80時間から200時間に増えます。品川区の産後ドゥーラ(上の子が3歳未満なら60時間→180時間)と同じ発想の設計です。
多胎児家庭は1時間500円で540時間
多胎児家庭支援事業のヘルパーは、出生〜1歳未満240時間・1〜2歳未満180時間・2〜3歳未満120時間、利用料は1時間500円。3年で合計540時間です。
加えて0歳・1歳・2歳時に各24,000円分のタクシー利用券が交付されます(3年で72,000円分)。対象は区内在住で妊娠中または3歳未満の多胎児を養育している家庭。
文京区(1時間上限2,700円助成・540時間)、荒川区(1時間300円)と並び、杉並区は多胎児支援が23区最上位のグループに入ります。
産後ケアは通算10回
母子1組につき通算10回まで(うち宿泊型は5回まで)。自己負担は宿泊型が最初の1泊2日7,000円・以降1日3,500円、日帰り個別型1日2,000円、日帰り集団型1日1,000円です。対象は産後7か月に達する日の前日までの母親と赤ちゃん。
日帰り集団型の1回1,000円は安く、回数も通算10回と多い部類です。
認証保育所等の助成は施設種別で4段階
0〜2歳児(住民税課税世帯)は認証保育所・認可外保育施設で月額上限80,000円(年額換算960,000円)、一時預かり事業等は月額37,000〜42,000円、企業主導型保育は月額38,000〜40,000円。
預け先の種別によって上限が大きく変わるので、入園先を決める前に「どの区分に当たるか」を確認してください。
ファミサポと子どもショートステイ
ファミリー・サポート・センターは、1時間あたり早朝(6〜9時)1,000円、通常(9〜20時)800円、夜間(20〜22時)1,000円。対象はおおむね10歳までの子どもがいる家庭です。
子どもショートステイは1回おおむね7日以内・年度内合計28日以内。利用料は2歳未満が1泊2日5,000円(以降1日2,500円)、2歳以上が1泊2日4,300円(以降1日2,150円)。年度内28日という上限は23区でも多い部類です。
杉並区をどう見るか
杉並区は、0〜2歳に応援券で最大7万円分、小中学生に給食費相当で年7万〜8万円と、時期を分けて金券・現金を配る設計です。江戸川区や葛飾区のように0〜1歳に集中させるタイプとは違い、就学後にも効きます。
多胎児世帯にとっては23区最上位グループ、上の子が3歳未満で2人目を産む世帯にとってはヘルパー200時間が効きます。逆に、単胎の第1子で0〜1歳だけを見ると、受取額は江戸川区や葛飾区に届きません。
どの時期に何を受け取れるかを並べてから判断してください。