認可保育園に入れなかった0〜2歳の保育料に、三鷹市は月額最大80,000円を出します。年額に直せば960,000円です。
三鷹市の子育て支援とは、認可保育園に入れなかった世帯の保育料を大きく埋め、医療費と給食費を所得制限なしで外す仕組みです。収録している三鷹市の15制度から、金額と条件を整理します。
認可外保育施設の助成は0〜2歳で月額最大80,000円
認可外保育施設利用助成制度は、東京都認証保育所または認可外保育施設を利用する0〜5歳児の保護者が対象です。0〜2歳児は課税世帯で月額最大80,000円、生活保護・非課税世帯は月額38,000円、3〜5歳児は月額40,000円です。要件は、保育の必要性があること、助成月の初日に市内に居住していること、月120時間以上の利用契約であること、保育料を滞りなく納入していることの4つです。落とし穴は対象範囲で、助成されるのは基本保育料のみです。延長保育料は対象外なので、残業が続く月ほど自己負担が膨らみます。
ベビーシッター助成は月220時間まで、ただし育休中は使えない
ベビーシッター利用支援事業(事業者連携型)は、待機児童の保護者、1年間の育児休業満了後に復職する0歳児クラスの保護者、午後10時以降の夜間帯に就労がある保護者が対象です。保育標準時間認定なら1日11時間・月220時間まで、保育短時間認定なら1日8時間・月160時間まで。助成単価は記載がないため市への確認が必要です。条件が厳しく、育児休業取得中は利用できません。保育所等の入所が内定すると、内定月の前月末で終了します。入会金、交通費、キャンセル料、保険料は助成対象外です。認可外保育施設利用助成金との併給はできません。
医療費も給食費も所得制限なしでゼロ
子どもの医療費助成制度は、マル乳・マル子・マル青を通じて18歳到達後最初の3月31日まで、保険適用医療費の自己負担額が全額助成されます。所得制限はありません。公的医療保険への加入が必須で、生活保護受給者、里親制度の対象児童、児童福祉施設入所者は対象外です。
学校給食費の無償化は令和6年4月から実施され、所得制限はありません。市立小中学校に在籍していれば市外在住者も対象です。生活保護の教育扶助や就学援助を受けている場合はそちらで措置されます。
私立幼稚園は入園料38,000円と月25,700円
幼稚園在園児の保護者への補助は4本立てです。入園料補助は入園年度に1回で上限38,000円、施設等利用費は月額上限25,700円(年額308,400円)、預かり保育補助は月額上限11,300円、給食補助は月額上限6,000円。所得の扱いは制度ごとに違い、入園料補助と新制度移行園の利用料無償化には所得制限がありませんが、給食補助は市民税所得割課税額77,100円以下(年収目安360万円以下)か第3子以降に限られます。預かり保育補助は保育の必要性の認定が必要です。
ひとり親への手当は月13,500円、所得は約376万円が境目
児童育成手当は、ひとり親家庭等で18歳到達後最初の3月31日までの児童を養育する方に月額13,500円(年額162,000円)。障害手当は20歳未満の対象児童1人につき月額15,500円(年額186,000円)です。所得制限があり、扶養親族0人で3,758,000円以上は対象外になります(令和8年6月分から)。児童が児童福祉施設等に入所している場合も受給できません。
ひとり親家庭等医療費助成制度は、住民税非課税世帯が全額助成、課税世帯は1割負担に軽減されます。こちらも所得制限があり、本人208万円から扶養親族数で変動します。児童が父母と同居している場合は対象外です。
大学進学に10万円、ただし6か月の居住要件がある
三鷹市大学等進学応援金は1人1回限り100,000円で、入学年度のみの支給です。確認大学等(支援対象認定校)へ進学し、高校卒業後2年以内に入学した方が対象。条件が二重にあり、申請時点で生計維持者が三鷹市に6か月以上居住していること、そして令和7年中の世帯所得が基準額以下であることが必要です。基準の目安は3人世帯で約277万円以下、4人世帯で約317万円以下。進学直前に転入しても居住要件を満たしません。
病児保育は1日3,000円、キャンセルは8時30分が分かれ目
病児保育事業は生後4か月から就学前が対象で、半日(4時間以内)2,000円、1日3,000円。昼食代等は実費です。医師の診断を受けていること、保護者が就労等で保育が困難なことが要件で、利用は原則1診断につき連続7日以内。土日祝と年末年始は利用できません。当日8時30分以降のキャンセルは料金が発生します。無料になるのは減免申請をした生活保護世帯・非課税世帯等に限られます。
特定一時保育は1日3,000円で15日以内ですが、入院・介護・冠婚葬祭など社会的にやむを得ない事由がある場合に限られます。
妊婦健診と耐震改修は、事前手続きが分かれ目
妊婦健康診査は基本健診の1回目が10,880円、2〜14回目が各5,090円、超音波検査が4回まで各5,300円、子宮頸がん検診が1回3,400円の助成です。都内の委託医療機関での受診が対象で、助産所では1回目の基本健診と超音波検査が使えません。妊婦歯科健康診査は妊娠中1回無料ですが、受診票に記載された項目以外の検査や治療は有料です。
木造住宅耐震改修工事等助成制度は、耐震改修工事が費用の3分の1で最高500,000円、簡易改修が最高300,000円(障がい者・高齢者世帯は費用の2分の1)。決定的な条件は、工事契約前に申請手続きを完了することです。契約後の申請は認められず、1住宅につき1回限りです。
三鷹市をどう見るか
弱いのは出産や転入に伴う現金給付です。出産祝い金はなく、住宅取得への補助もありません。進学応援金の10万円も所得基準が低く、6か月の居住要件がつきます。効くのは、認可保育園に落ちた共働き世帯です。月8万円の認可外助成とベビーシッター助成は、待機児童という不運を金額でかなりの程度まで埋め戻します。ただしどちらも延長保育料や入会金は対象外で、併給もできません。もう一つの特徴は、医療費と給食費を所得制限なしで完全にゼロにしている点です。中間所得層が確実に受け取れる支援という意味では、この2つが三鷹市の土台になっています。