多胎児のヘルパーが1時間300円、しかも3歳になるまで合計540時間。当サイト収録分では23区最安水準です。
荒川区の子育て支援とは、東京23区共通の制度(子ども医療費無料、ベビーシッター年144時間助成)に、区独自の上乗せを重ねたものです。荒川区の特徴は、多胎児家庭への支援が突出している点と、1歳6か月健診とセットのバースデーサポートを持っている点にあります。収録している荒川区の13制度から、金額と条件を整理します。
ツインズサポート=ヘルパーが1時間300円
多胎児家庭産前産後支援ヘルパーの利用料は1時間300円。非課税世帯は半額、生活保護世帯は無料です。
利用時間の上限は、出産予定日から生後1年前日まで240時間、1歳から2歳前日まで180時間、2歳から3歳前日まで120時間。3年で合計540時間になります。
23区の家事・育児支援ヘルパーは1時間800円〜1,000円が相場です。荒川区の300円は台東区の「あったかハンド」(単胎も対象で1時間300円)と並ぶ最安水準で、540時間という総枠は文京区・杉並区と同じ23区最上位グループです。
540時間すべて使った場合の自己負担は162,000円。相場の1時間1,000円なら540,000円なので、38万円近い差になります。
利用は月〜土曜の午前9時〜午後5時、1日4時間までです。
ツインズサポートのタクシー・一時保育助成
同じツインズサポート事業で、多胎児1家庭につき年度あたり、タクシー利用料が全額で上限23,000円、一時保育等利用料が2分の1で上限20,000円助成されます。
注意点は助成率です。タクシーは全額ですが、一時保育等は2分の1しか出ません。対象もファミリー・サポート・センター、各種一時保育、ショートステイ、乳幼児一時預かり施設、病児・病後児保育に限られます。
領収書がないと助成されず、年度ごとの上限で翌年度への繰り越しもできません。年度末にまとめて申請するつもりなら、領収書を保管してください。
バースデーサポートは1歳6か月健診とセット
子ども1人につき1回、第1子6万円・第2子7万円・第3子以降8万円相当のウェブカタログギフト。
条件は**1歳6か月児歯科健診の受診とアンケート回答**です。健診を受けないと1円も出ません。
23区のバースデーサポートは、目黒区が1歳の誕生日時点の住民登録、江戸川区が1歳の誕生月1日、港区が2歳の誕生日。荒川区だけが「健診の受診」を条件にしています。年齢ではなく行動が条件なので、転入・転出の時期よりも健診の日程管理が重要になります。
ギフトは簡易書留で郵送され対面受け取りが必須です。期限内に受け取らないと再送付されないので、不在票が入ったら早めに動いてください。
産後支援ボランティアは1回500円
ボランティア1人につき1回500円で、週1回・1回2時間の訪問です。
利用できるのは生後6か月までで、それ以降は対象外。保護者の就労を目的とした利用はできません。1回500円は破格ですが、期間が短く目的も限定されています。
産後ケアは宿泊3泊4日・日帰り4日・訪問6回
利用回数の上限は宿泊型が3泊4日まで、日帰り型が4日まで、訪問型が6回まで。生活保護世帯は自己負担が免除され、多胎児の場合は児1人ごとに上乗せがあります。
利用者負担額は利用形態と課税状況により異なるため、申込み前に区へ確認してください。申請から利用決定まで約2週間かかるので、直前の申込みでは使えません。産前に申請を済ませておくのが確実です。
私立幼稚園の保育料補助が23区最大級
入園料補助は入園時のみ7万円。保育料補助は所得に応じて年額372,000円〜456,800円、給食費補助は月額上限7,500円です。
年額456,800円(第3子以降など上限のケース)は、品川区の年480,000円、文京区の年420,000〜472,800円と並ぶ23区の最高水準です。施設等利用給付認定を受けていることが必須で、預かり保育料の補助は別途申請が要ります。
区民住宅の多子世帯支援は月2万円
区民住宅を活用した多子世帯支援は、対象世帯1戸につき月額2万円の使用料減額(年額24万円相当)。
ただし減額後も家賃負担は残ります。通常の使用料が月額111,600円〜142,900円(共益費は別途月1万円)なので、2万円引いてもまだ9万〜12万円台です。所得が定められた範囲内であること(4人世帯で3,036,000円〜6,984,000円など)、住民税・健康保険料の滞納がないことも条件になります。
「家賃が2万円になる」制度ではないので、金額だけ見て期待しないでください。
入院助産費用助成
自己負担は前年所得に応じた定額0〜9,000円と、出産育児一時金の0〜25%の組み合わせ。所得制限などの資格要件を満たす必要があります。
利用できるのは都立墨東病院・都立広尾病院などの指定助産施設に限られ、**出産後の申請は認められません**。入院前の事前相談が必須です。
親子ふれあい入浴
区内15か所の公衆浴場で、対象の親子1組につき実施日1回まで入浴無料。実施日は令和8年6月から11月までの各月第3土曜日に限られ、氏名を記載した入浴券が必要です。
親子での利用が必須で、子どもだけ・大人だけの利用はできません。同じ日に複数の浴場を使うこともできません。金額は小さいものの、23区でも珍しい制度です。
荒川区をどう見るか
荒川区の区独自の現金・金券は、バースデーサポートの6〜8万円相当が中心です。江戸川区や葛飾区のような積み上げ型ではありません。
効いてくるのは多胎児世帯です。ヘルパー1時間300円×540時間、タクシー年23,000円、一時保育の半額助成。文京区・杉並区と並ぶ23区最上位グループで、単価の安さでは荒川区が抜けています。
単胎世帯の場合は、バースデーサポートと私立幼稚園の保育料補助(年最大456,800円)が主な受け皿になります。1歳6か月健診を受け忘れないことが、この区で最も大事な手続きです。