ベビーシッター代が実質0円になる区があります。しかもシッターの交通費まで月2万円まで補助されます。
足立区の支援制度とは、東京23区共通の制度(子ども医療費無料、ベビーシッター年144時間助成)に、区独自の上乗せを重ねたものです。足立区の特徴は、待機児童向けのベビーシッターを実質無料にしている点と、高校生世代・社会人まで支援を伸ばしている点にあります。収録している足立区の14制度から、金額と条件を整理します。
ベビーシッター利用支援事業(待機児童支援)=実質0円
事業者連携型のベビーシッター利用支援は、渋谷区・中野区・板橋区・足立区の4区が実施していて、利用者負担は1時間150円です。
足立区だけは、この1時間150円の自己負担分も区が補助します。つまり保育サービス利用料の実質負担が0円になります。さらに交通費も月額上限20,000円まで補助されます。
当サイトに収録している23区の中で、自己負担分まで無償にしているのは足立区だけです。
対象は、区に住民票があり実際に居住する、0〜5歳児クラスの待機児童または育児休業満了後に1歳児クラス入所を申し込む予定の子どもの保護者。待機児童になってしまった場合の受け皿として設計されています。
出産費助成は上限10万円、ただし1年要件あり
出産費助成事業は子ども1人につき1回、上限10万円。23区の出産費助成としては千代田区・港区(上限31万円)に次ぐ水準です。
ただし対象は「母が出生日以前から足立区内に住所があり、申請日時点で引き続き1年以上区内に居住している世帯」。出産を機に転入してきた世帯は対象外になります。
台東区・世田谷区・葛飾区の5万円には居住年数の要件がないので、転入を伴う出産なら金額の大きい足立区より条件の緩い区のほうが確実に受け取れる、という逆転が起きます。
産前・産後家事支援は最初の1時間500円
自己負担額は平日8時〜18時が最初の1時間500円・以降30分ごと250円、平日18時〜20時および土日祝日が最初の1時間800円・以降30分ごと400円。対象は住民票があり、出産予定日6週間前から出産後3か月までの妊産婦がいる家庭です。
産後ケアは令和8年4月から料金改定
自己負担額は令和8年4月1日以降、宿泊型が1日あたり2,500円、日帰り型が1日1,250円、訪問型が1回1,000円。対象は住民登録がある母親と赤ちゃんで、宿泊型・日帰り型は産後4か月未満、訪問型は産後1年未満です。
23区の産後ケア宿泊型は1泊7,000円〜9,000円という区もあるので、1日2,500円は安い部類です。
認可外保育施設の保育料補助
令和8年度10月〜3月利用分で、0〜2歳児は課税世帯が月額上限80,000円(年額換算最大960,000円)・非課税世帯が月額上限34,300円、3〜5歳児は月額上限36,700円。対象は利用月の初日時点で児童と保護者がともに区内に在住し、認可外保育施設と月ぎめ契約している家庭です。
0〜2歳児の月額上限80,000円は23区の標準水準です。板橋区の認可外(月4万円)や中野区の認証(月7万円)より高く設定されています。
私立幼稚園の補助が手厚い
私立幼稚園保護者補助金は、保育料等(未移行園)が月額上限35,000円=年額最大420,000円。ほかに入園料が1回限り上限100,000円、給食費が月額上限7,500円、特定負担額等(新制度移行園)が月額上限9,300円、2歳児補助金が月額上限35,000円です。
預かり保育利用料の無償化は、3〜5歳児が月額上限11,300円まで無償(年額最大135,600円)、満3歳児は月額上限16,300円、8月のみ全クラス月額上限24,000円になります。
給食費は無償
区立小・中学校の給食費は全額無償で、保護者負担はありません。
高校生世代に年5万円
高校生世代応援支援金は、対象の高校生世代の子ども1人につき年額5万円。対象は区在住で、平成20年4月2日〜平成23年4月1日生まれ、または高等学校・高等専門学校などに在籍している子どもを養育する保護者です。
23区の子育て支援は0〜2歳に集中しがちですが、足立区は高校生世代にも現金を置いています。
社会人の奨学金返済に最大100万円
社会人を対象とした奨学金返済支援助成は、1年間に返済した額の2分の1で年額上限10万円。最長10年、通算で最大100万円です。
対象は対象の奨学金を返済している社会人で、申請日時点で6か月以上足立区に居住している方。北区の奨学金返済支援(5年で最大100万円)が卒業年度で対象者を区切っているのに対し、足立区は6か月の居住だけで入口が開いています。
足立区をどう見るか
足立区は、0歳から社会人まで切れ目なく制度を置いている点が特徴です。出産費助成10万円、ベビーシッター実質0円、私立幼稚園の保育料年42万円、給食費無償、高校生世代に年5万円、奨学金返済に最大100万円。
ただし出産費助成には1年以上の居住要件、ベビーシッター実質0円には待機児童または育休復職という条件が付きます。金額の大きいものほど条件があるので、自分が対象に入るかを先に確認してください。