同じ育児支援ヘルパーが、双子なら最大50回、ひとりっ子なら最大6回。8倍以上の差があります。
立川市の子育て支援とは、医療費と給食費という固定費をまとめて外しつつ、個別のサービスには少額の自己負担を残す仕組みです。収録している立川市の15制度から、金額と条件を整理します。
育児支援ヘルパーは1回500円、回数が単胎と多胎で8倍違う
育児支援ヘルパー事業は1回2時間まで500円です。回数の設定に大きな差があり、単胎児を育てる家庭は最大6回、多胎児を育てる家庭は最大50回(妊娠中から1歳までで25回、1歳から2歳までで25回)。対象期間も単胎は1歳まで、多胎は2歳までと異なります。利用は平日午前9時から午後5時、原則1日1回・2時間までで、通院同行のときだけ1日2回・4時間まで。頼めるのは日常の家事と育児に限られ、大掃除や特別な料理は依頼できません。非課税世帯と生活保護世帯は利用料が免除されます。
医療費は18歳年度末まで所得制限なし
立川市の子ども医療費は、マル乳(6歳年度末まで)、マル子(15歳年度末まで)、マル青(18歳年度末まで)の3段階で切れ目なく続き、いずれも保険診療の自己負担分が助成されます。マル子とマル青には所得制限がありません。共通する落とし穴は対象外の範囲で、健康診断、予防接種、入院時の食事療養費、交通事故など第三者行為による診療は助成されません。都外の医療機関を受診した場合は窓口でいったん支払い、後日申請して償還を受ける手続きが必要です。
給食費は無償だが、令和9年度以降は決まっていない
学校給食費の無償化は、市立小・中学校に在籍する児童・生徒が対象で、所得制限はありません。保護者負担はゼロです。ただし恒久的な制度ではない点に注意が必要です。小学校は令和6年4月分から、中学校は令和7年度に続き令和8年度も実施とされていますが、令和9年度以降は国・東京都の動向を踏まえて検討するとされています。対象は市立小・中学校のみで、私立や市外の学校に通う場合の扱いは明記されていません。
就学援助制度のほうは支給費目と金額が別ページ扱いのため、具体額は市への確認が必要です。認定基準額は4人世帯の目安で持家約320万円、賃貸約405万円。最大の落とし穴は毎年度の再申請で、前年度に認定されていても申請しなければ打ち切られます。特別支援学級在籍者と私立学校在籍者は対象外です。
私立幼稚園の入園支度金7万円は、給付ではなく貸付
私立幼稚園等入園支度金貸付事業は、入園児1人につき70,000円。無利子ですが貸付であり、返済が必要です。貸付月の翌々月から毎月7,000円ずつ、10か月かけて返します。もらえる制度と思って申し込むと話が違います。市区町村税を滞納していないこと、独立した生計を営む連帯保証人がいることが条件で、申請人や連帯保証人が市外で課税されている場合は当年度と前年度の納税証明書も必要になります。
産後ケアは3種合わせて7回、訪問型は1回500円
産後ケアは母子1組につき3種類あわせて7回までです。自己負担は宿泊型1泊3,500円(延泊は1泊2,000円)、日帰り型1回1,000円、訪問型1回500円。対象期間が型で異なり、宿泊型と日帰り型は産後4か月未満、訪問型は産後1年未満です。多胎児は訪問型が3回追加されます。低所得世帯と生活保護世帯は減額がありますが、非課税証明の提出が必要です。
ショートステイは1日1,200円、ただし食費は別
子どもショートステイ事業は2歳以上12歳以下が対象で、基本料が1日1,200円。これとは別に食費が未就学児1食300円、就学児1食400円かかります。利用は1泊から6泊までです。市民税非課税世帯と生活保護世帯は利用料が減免されます。発熱37.5度以上など体調不良の場合は利用を控えることとされているため、子どもが熱を出した緊急時の受け皿にはなりません。
ファミサポは700円から、無料の「ファミリーフレンド」は預かりではない
ファミリー・サポート・センターは小学校卒業までの子どもがいる家庭と妊娠中の方が対象で、平日7時から19時は1時間700円、土日祝・早朝夜間・年末年始・病気回復期は900円です。2人目以降は半額。交通費・食事代・おやつ代は別途実費です。会員登録が前提のため、当日すぐには使えません。
ファミリーフレンド事業は0歳から18歳までの子どもがいる家庭と妊婦が対象で、利用料は無料です。ただし内容は子育ての相談、情報提供、外出の同行に限られ、家事代行や預かりは含まれません。
低所得世帯向けの現物支給と、出産費用の助成
母子栄養食品の支給は、生活保護世帯、市民税非課税世帯、市民税均等割のみ課税世帯が対象で、母は出産前6か月と産後3か月、乳児は生後4か月から9か月まで粉ミルクが無料です。入院助産は経済的理由で出産費用を負担できない妊産婦が対象で、市民税額19,000円以下が目安ですが、助成額は世帯の状況で変わるため市への確認が必要です。出産育児一時金を受け取る方は対象外で、貯蓄や就労状況を含めた個別審査があります。ブックスタートは絵本1冊が無料ですが、事前に郵送されるチラシとの引き換えが必要です。
断熱改修の補助は上限5万円、残り枠は55万円
既存住宅断熱改修費補助金は、対象工事費の2分の1以内で上限50,000円です。市内事業者への発注が条件で、市外業者の工事は対象外。市税の滞納がないこと、所有者全員の同意があること、同一工事で他の補助と重複していないことが必要です。令和9年2月28日までに工事完了が必須で、予算に達し次第終了。令和8年9月2日時点の残額は55万円と公表されています。
立川市をどう見るか
弱いのは現金給付です。出産祝い金も住宅取得補助もなく、私立幼稚園の支度金に至っては貸付で返済が必要です。育児支援ヘルパーも単胎なら6回で終わります。効くのは、医療費と給食費という毎月確実に出ていく費用を所得制限なしで消している点です。ただし給食費の無償化は年度ごとの判断で、令和9年度以降は未定とされています。恒久的な制度として家計に組み込むのは早いと見るべきです。多胎児家庭への配分が突出して厚いことも特徴で、ヘルパー50回と産後ケアの追加3回は、他の支援と比べても明確な優遇になっています。